ぶら~りネット探訪

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『僕達急行 A列車で行こう』を見た

森田芳光監督、松山ケンイチ瑛太主演の『僕達急行 A列車で行こう』を見ました。 松山ケンイチ瑛太が鉄ちゃん役を演じるちょっと変わったハートフルコメディという感じの映画です。鉄道好きの松山ケンイチ瑛太がふとしたきっかけで知り合い、趣味と仕事が絶妙な形で噛み合い成功していくけど、女心は難しいというお話。 私も『タモリ倶楽部』の鉄道企画で勉強していたので、この映画に出てくる数々の小ネタはけっこう楽しめました。瑛太の携帯電話の着メロが京急ドレミファインバーターとか、京王競馬場線が云々というところとか。 不動産会社で働く松山ケンイチが演じる小町圭が九州の支社へ転勤になるあたりからサラリーマン漫画的な展開になっていきます。松山ケンイチ瑛太が九州のローカル線を旅をしているときに出会うピエール瀧が非常に重要な役なんですが、とっても先の読み易いベタな展開もなごみます。しかし、ピエール瀧はインチキな九州弁も含めて凄く良かった。最近はテレビや映画でピエール瀧の姿を確認するだけでなぜか安心してしまいます。しかし、ファブリーズのCMが終ってしまったのは残念ですね。 瑛太の鉄ちゃんぶりが良かったですね。ほとんどのシーンでチェックの柄のシャツを着ていて、第一ボタンをしっかりと止めているところが素敵でした。 ドラマや映画の中で(スーツ等は別として)カジュアルな格好で第一ボタンまでしっかり止めているのを見たのは、『渡鬼』の泉ピン子えなりかずき以来かもしれません。 笹野高史瑛太の親子関係は落語の『明烏』の親子のようにも見えました。前半でちらっと映ったマンモスキャバレーみたいなシーンが印象的でした。笹野高史は蒲田や大井町のキャバレーで遊んでいるとセリフで言っていましたが、蒲田や大井町には今でもマンモスキャバレーは実在するのでしょうか?「キャバレーで働くのはいいけど、キャバレーで遊ぶのはダメ」というシーンは笑えました。 鉄道とは全く関係ありませんが、この映画にはNHKの朝ドラのヒロインを演じた女優が3人出てきます。『風のハルカ』の村川絵梨、『ちりとてちん』の貫地谷しおり、そして『なっちゃんの写真館』の星野知子。朝ドラの中に以前にヒロインを演じた女優が出演することは最近はよくありますが、全く関係のないドラマや映画に元朝ドラのヒロインが揃うのは珍しいかもしれません。 森田芳光監督の1作目『の・ようなもの』に主演した伊藤克信もワンシーンだけ出てきていました。森田芳光監督の映画は落語に始まって鉄道で終わってしまいました。残念なのは森田芳光監督のもう一つの趣味である競馬についての映画を撮れなかったことですね。森田監督の棺にはヒルノダムール単勝馬券が収められたという話をどこかで読んだ記憶があります。 森田芳光監督は『僕達急行 A列車で行こう』をシリーズ化したいと思っていたようです。ネットのレビューを読んでみると鉄道版『釣りバカ日誌』みたいという感想がけっこうありました。鉄道にさらに競馬あるいは公営ギャンブル旅打ちの要素を加えた映画を見てみたかった、もちろん監督は森田芳光で。 JTB時刻表 2012年 04月号 [雑誌]
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