ぶら~りネット探訪

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『社会派くんがゆく!疾風編』を読んだ

唐沢俊一村崎百郎の『社会派くんがゆく!』シリーズの第9弾、『!疾風編』を読んでみました。前の『怒濤編』の時にも感じた「説教臭い正論」の割合も心なしか増えているような気がします。鬼畜も歳をとるということですな。 表紙はいつもの古屋兎丸でセーラー服の女の子が手錠をかけられている絵になっています。以前もこんな表紙があったような気がするのは気のせいでしょうか?古屋兎丸非実在青年を描くのが好きですね。 各章の間に挟まっている写真の選び方も素晴らしいですね。どう見ても二日酔いな草彅くん、保釈されたときにニヤリと微笑む酒井法子、かなえキッチンのブログの画像。 今回は2008年11月~2009年10月までの時事ネタが語られています。元厚生次官襲撃犯の小泉毅被告の事件に始まり、婚活殺人のかなえキッチンの木嶋佳苗被告の事件で終わっています。小泉毅の判決はそろそろのはずです。やっぱり死刑になっちゃうんでしょうか。死刑判決が出たら控訴するでしょうか?それにしても動機が愛犬チロの仇討ちという話が出た途端に、マスコミの扱いが小さくなってしまった事件ですが、村崎百郎は小泉毅の仇討ちのやり方をかなり評価しています。 それにしても2009年は有名人がやたらに死んだ年だった。森繁、清志郎加藤和彦臼井儀人マイケル・ジャクソンさん、中川昭一などなど。この本には飯島愛の話もでてきますが、飯島愛が死んだのは2008年です。 村崎百郎のコラムで荒川沖駅通り魔殺人の金川真大と市橋達也の比べているのが面白いですね。金川真大は"死ぬための後ろ向きな殺し"で市橋達也は"生きるための前向きな殺し"と書いています。金川真大は裁判では全く無反省どころか被害者感情を逆撫でするような発言をしているようです。「当時、面白いゲーム発売される予定がなかったので、"今だったら死んでもいい"と思って事件を起した」という発言は強烈ですな。宅間守を思い出します。拘置所で「死刑にならないなら殺し続ける」と公言し、刑務官を殺そうとボールペンを隠し持とうしたこともあるそうです。 自分が希望する事のためなら何でもやる姿勢は金川も市橋も共通しているのに市橋だけにファクラブが出来るのは不公平と村崎百郎が言っているのも笑えます。 イケ面の市橋にファンクラブが出来たりしましたが、同じような事は戦後すぐにもあったと唐沢俊一はコラムで書いています。1953年のバー・メッカ殺人事件の正田昭が市橋によく似ているそうです。オウムの上祐史浩にも追っかけやファンクラブが現れたこともあるので、こういった事は取り立てて珍しいことではないと思いますが。 道頓堀からKFCのカーネル・サンダース人形が引き上げられたのは政権交代を予言していたという唐沢俊一のコラムもいいですね。カーネル・サンダースフリーメーソンの会員で、同じくフリーメーソンの会員だった鳩山一郎の孫である鳩山由紀夫民主党が政権を取ることを予言していたというトンデモ・トリビアな与太話なんですが。ネタに野暮なマジレスしますと、カーネル・サンダース人形がフリーメーソンのバッジを付けていたのは初期の人形だけと聞いたことがあります。現在のカーネル・サンダース人形にはバッジは付いていません。1985年のカーネル・サンダース人形はどうだったのでしょうか? かなえキッチンについては色んな意味で笑えました。メイド・クッキーを挨拶用持っていこうとした被害者について唐沢俊一は墓場から蘇らせて小一時間説教したい気分と言っています。恋愛経験が少ないオタクたちはかなえキッチンにとっては食用男子という発言が強烈です。 社会派くんがゆく!疾風編
社会派くんがゆく!疾風編