鈴木慶一とムーンライダーズの「火の玉ボーイ」を改めて聞いてみました。このアルバムは1975年に発売されたムーンライダーズのデビューアルバムです。
ムーンライダーズのデビューアルバムとは言っても最初は鈴木慶一のソロアルバムとして製作されたもので、細野晴臣率いるティン・パン・アレーや矢野顕子、南佳孝などが参加していて、ムーンライダーズが演奏をしていない曲も含まれているそうな。
全体的な印象としては色々なタイプの曲が入っていて、いい意味ではバラエティーに富んでいると言えるといえるし、まとまりがないとも言えます。歌詞を追っていくと、「魅惑の港」は支那の夜あるいはチャイナタウンという言葉が出てくることから中国の港町について歌っていると思われるし、「地中海地方の天気予報~ラム亭のMAMA」はタイトル通り地中海の船乗りに関する歌だし、「髭と口紅とバルコニー」は歌詞の内容からアメリカ西部についての歌で音もカントリー風になっています。
私はこのアルバムをリアルタイムで聞いたわけではありませんが、初めて聞いたのはかなり前のことになります。CDになって最近聞きなおしてみたわけですが、多少古いところはありますが、全体的な完成度は高いと思います。鈴木慶一の歌唱力もこのころにほぼ完成されています。CD化されて追加された「ラム亭のMAMA」、「魅惑の港」、「ウエディングソング」のライブは録音状態はあまり良くないのですが演奏はかなりいいものになっています。
火の玉ボーイ