第145回 天皇賞(春)を京都競馬場に見に行って来ました。レースは石橋脩騎手騎乗の14番人気のビートブラックが優勝、1番人気のオルフェーヴルは11着と惨敗でした。
去年の春の天皇賞も京都競馬場で生で観戦したのですが、去年も7番人気のヒルノダムールが勝って波乱となりました。今年は14番人気のビートブラックが勝って単勝は15,960円、3連単は1,452,520円という大波乱。GIの単勝万馬券は久しぶりに見ました。
ゴールデンハインドが逃げて、道中ビートブラックはゴールデンハインドの直後につけて3コーナーで先頭に立ちそのまま押し切るというレース展開。オルフェーヴルは絶好のスタートを切った後、ほぼ最後方に下げ、直線を向いても後方のまま全く見せ場なく終わりました。
ビートブラックは重賞初制覇がGIの春の天皇賞という快挙。ビートブラックはビックウィークが勝った菊花賞で3着、ローズキングダムが勝った京都大賞典で2着に来ていますが京都で勝ったのも今回が初めてだったようです。
ディープインパクトのレコードが3:13.4なのでビートブラックの勝ちタイムの3:13.8は全く遅いというわけではなく、展開のアヤもありますが非常に優秀なタイムです。私は4コーナー寄りのスタンンドでみていましたが、直線を向いたときオルフェーヴルは後方のままというのがハッキリと分かりました。
ビートブラックは父ミスキャスト、母アラームコール、母の父ブライアンズタイムという血統。サンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービンが入っています。注目は父のミスキャストです。ミスキャストの母は安田記念とマイルCSを連覇したノースフライトでした。ミスキャストはアグネスタキオン、ジャングルポケット、クロフネと同じ世代でアグネスタキオンが弥生賞を勝った時の3着に来ています。しかし、重賞は勝っていません。血統的な魅力はありますが、よく種牡馬になれたと思います。オーナーの前田幸治の愛と執念を感じます。そう言えば2着のトーセンジョーダンの父はジャングルポケットでした。
ちなみに皐月賞でアグネスタキオンの2着、ダービー、でジャングルポケットの2着、宝塚記念を勝ったダンツフレームは種牡馬になれず、1度引退したのに地方競馬に復帰し、その後、乗馬になり7歳で死亡しています。
表彰式で石橋脩の顔を初めて見たら、ジャニーズにでもいそうな可愛い顔していたので驚きました。栗東のジョッキーだと思っていたら、美浦の柴田政人厩舎の所属でした。柴田政人厩舎の活躍馬は全く聞いたことがありません。しかし、弟子の石橋脩がGIジョッキーになったのはめでたいですね。ちなみに柴田政人はプリティキャストで3200㍍だったときの秋の天皇賞を逃げ切っています。
パドックを見た限りでは変化は私には全く分かりませんでしたが、オルフェーヴルは阪神大賞典とその後の調教再審査などのゴタゴタで走る気をなくしてしまったのではないか思います。以前はレース直前にはずしていたメンコも昨日は付けたままで走っていました。池添謙一騎手は今の京都の馬場が合わなかったとコメントしています。池江泰寿調教師は凱旋門賞も宝塚記念も今の時点では全くの白紙とコメントしています。
なんとなく、ビートブラックもオルフェーヴルも次の勝利は遠いような気がします。オルフェーヴルはジョッキーを変えるという方法もありまずか、こうなったらナリタブライアンが高松宮杯に出走したように古馬の王道路線以外のレースに出てみるというのはどうでしょうか。
調教再審査でダートコースを走った時に時計も良く、ダートも走れそうだと関係者が言っていたのでダートの交流重賞も良いですね。地方競馬の三冠馬が中央で走ったことは何回かありますが、中央の三冠馬が地方で走ったことはありません。帝王賞や東京大賞典はありきたりなので、東北の復興支援で岩手の南部杯に出走するというのもいかかでしょうか? 三冠馬が東北で復活というのもいいし、地方の馬が東北で三冠馬を破るというのも盛り上がると思います。