中島らもの「なれずもの」を読んでみました。
この本は2004年の10月28日に出版された本なのですが、中島らもは2004年の7月26日に亡くなっています。
この本は対談集で柴山俊之、竹井正和、宇梶剛士、安部譲二、本上まなみ、松尾貴史といった人たちが中島らもと対談を行っています。
柴山俊之、竹井正和、宇梶剛士、安部譲二といった人たちとは不良自慢合戦になっているのですが、相手の方が中島らもよりも何枚も上手で中島らもがかなり必死になっているのがちよっと悲しいというかみっともない感じがしました。
本上まなみとの対談では「ネーポン」を置いている店の話が非常に笑えます。その店にいた3人の客の1人はみかんを肴に焼酎を飲んでいるシャブ中、もう1人は片目、もう1人は小人。この店はこの対談にも書いているのですがテレビ紹介されたことがあり、私は見た記憶があります。当然、シャブ中も片目も小人もいませんでした。
この本で一番私が面白かったのは最後の松尾貴史との対談です。大木凡人最強説や松尾貴史が松田優作と桑名正博との喧嘩に遭遇した話はなんだか浅草キッドの話にも通じるところがあります。筒井康隆の芝居は落語の「寝床」だというのも可笑しいですね。松尾貴史は朝ドラの「ちりとてちん」に出てますが、落語になりたかったことがあって桂枝雀の家まで弟子にしてもらおうと訪ねて行ったこともあるそうです。
なれずもの