スパイク・リー監督によるデヴィッド・バーンのブロードウェイでのミュージカル?を記録した『アメリカン・ユートピア』を見ました。
TBSラジオ『東京ポッド許可局』でも取り上げられていて、マキタスポーツがこの映画について熱く語っていました。
デヴィッド・バーンはトーキング・ヘッズ時代の1984年に『ストップ・メイキング・センス』というライブを記録した映画も作っています。
ブロードウェイの舞台でデヴィッド・バーンを記録中心にした11人のマーチングバンドのようなメンバーがライブ演奏を行う様子を記録した映画で、バンドのメンバーは全て裸足でギター、ベース、キーボードも含めて全てワイレスでした。バンドのメンバーは静止して演奏することはほとんどなく、常に動き回りながら演奏するところは『ストップ・メイキング・センス』と共通していました。特にでかいキーボードを駅弁売りのように体に吊るして演奏し、さらに踊る姿は一見の価値がありました。
デヴィッド・バーンは70歳近いのに身のこなしが軽やかで、とても爺さんの動きには見えません。デヴィッド・バーンはCGか別人なのではないかと思えます。
演奏されるのはトーキング・ヘッズ、デヴィッド・バーンのソロの曲が中心になっていました。『Burning Down the House』の歌詞が『ストップ・メイキング・センス』とは微妙に違っていたような気がします。『I Zimbra』を改めて聞いたらキ『Discipline』のころのング・クリムゾンのにギターの感じが似ているように聞こえました。調べてみたら『I Zimbra』にはロバート・フリップが加わっていたようです。ちなみにキング・クリムゾンは11月にまた来日するみたいです。
『ストップ・メイキング・センス』と大きく違うのは曲間にデヴィッド・バーンのMCがあるところです。選挙と投票率の話が印象的でした。投票率が低いのはアメリカも日本も変わりなく、投票に行く人の年齢も高いとのことでした。
ブラック・ライヴズ・マターについても取り上げていてジャネール・モネイの『Hell You Talmbout』が演奏されて警官によって殺された黒人の人達の写真がスクリーンに大写しになりました。
演奏もMCもよく練られていて、ショーとしての完成度は高いのですが『ストップ・メイキング・センス』に比べると熱がそれほど感じられません。そして意識高い系的なところも鼻についてしまう感じがして、100%楽しめませんでした。
【映画パンフレット】アメリカン・ユートピア 監督 スパイク・リー 出演 デイヴィッド・バーン、ジャクリーン・アセヴェド