ぶら~りネット探訪

音楽、競馬、映画などについて非常にテキトーにダラダラと綴っていくブログでございますですよ。

『Film No Damage』を見た

佐野元春のライブを中心にした映画『Film No Damage』を立川シネマシティで見ました。この映画は1982年~83年の佐野元春のツァーを中心に構成された映画で監督は井出情児。生も映像も佐野元春のライブパフォーマンスを見るのは今回が初めてでした。 映画はホテルの部屋をパンイチでうろうろしている佐野元春の姿から始まり、いきなりライブのクライマックスと思える『悲しきRADIO』に繋がります。細身のスーツとネクタイまで結んだ佐野元春ジャズマスターを抱えてステージの隅から隅まで駆け回り、スーツの背中には汗染みが出来ていたのが印象的でした。汗染みは淡いブルースではありませんでした。 この映画を見てNHK-FMの『サウンドストリート』で新宿のRUIDOに出演するたびに椅子やテーブルを壊して店の人から怒られていたと佐野元春は語っていたのを思い出しました。熱く激しいパフォーマンスであることは想像できたのですが、実際に映像で見るアスピリン片手のジェットマシンの暴走は想像を超えていました。 ライブの映像の間に『グッドバイからはじめよう』のCMのメイキング映像、ジョン・レノンオノ・ヨーコのベッド・インのパロディのコントのようなものが挟まって進行していきました。1曲目の『悲しきRADIO』のインパクトが強烈だったので中だるみみたいなものも感じて、『ハートビート』では眠たくなってしまいました。 もう一つ残念だったのが『アンジェリーナ』の演奏シーンがなかったことですね。面影ラッキーホールも『あんなに反対してたお義父さんにビールをつがれて』で「車が来るまで」を引用していました。『アンジェリーナ』の疾走感が初期の佐野元春の1つの象徴だった気がします。 後半の『ハッピーマン』から『ロックンロール・ナイト』の流れはやはり、グッとくるものがこそありました。いつの間にか佐野元春のギターがジャズマスターからストラトキャスターに変わっていました。『ロックンロール・ナイト』が終わって楽屋に戻り、打ち上げも早々にライブ会場を後にタクシーに乗り込むところが不思議な感でした。映画全体の構成はお世辞にも良いとは言えませんが、とにかく熱は伝わってくる映画でした。 そう言えばバックバンドのギターは伊藤銀次でした。伊藤銀次イカ天で審査員もやったりしてもしたね。ナイアガラ・トライアングルはVol.1の方が好きです。山下達郎の『ドリーミング・デイ』が一番好きですが、伊藤銀次の『日射病』や『新無頼横町』も好きです。当時はアルバイトだった坂本龍一のピアノやアープもいい仕事をしています。 予告では音響ハウスのドキュメンタリー映画と『ビリー・アイリッシュ 世界は少しぼやけている』をやっていました。この2本も見てみたくなりました。 立川シネマシティの極音上演はライブに近い感覚が味わえるのがいいですね。体を揺らしている人もいて、終演後には拍手も起きていました。 FILM NO DAMAGE [Blu-ray] - 佐野元春
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