ぶら~りネット探訪

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『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』を見た

ジョナサン・デイトン監督、エマ・ストーン主演の『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』を見ました。

『アイ,トーニャ』に続いてスポーツ実話物の映画です。1973年に行われた女性テニス選手ビリー・ジーン・キングとかつての名男子テニス選手のボビー・リッグスとの試合を中心に描いた映画です。

全米テニス協会は次期トーナメントの女子の優勝賞金は男子の1/8と発表した。この処置に反発したトップ選手のビリー・ジーン・キングは仲間と女子テニス協会を立ち上げスポンサーを探し、自分たちのでトーナメントを開催していく。かつてはウインブルドン全米オープンを制したボビー・リッグスはギャンブル依存症になり冴えない生活を送っていた。そんなボビー・リッグスはビリー・ジーンに挑戦状を叩きつける。ビリー・ジーンはホビーの挑戦状を受け流した。ボビーはビリー・ジーンのライバルのマーガレット・コートに挑戦状を送り、マーガレット・コートとの対戦が実現、ボビーはマーガレットに完勝。ビリー・ジーンはホビーとの挑戦状を受けることになる。というお話。

予告がテレビやラジオでのこの映画の紹介では伏せられていますが、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』は性別間の戦い、LGBTと世間との戦いという2つの戦いを描いています。前半はビリー・ジーンのレズビアンの面を描いたシーンの方が多い気もしました。

この映画はテニスについて描いていますが、私にはプロレスのように見えました。ビリー・ジーンが男女の賞金格差に不満を抱き全米テニス協会を飛び出し自前の女子テニス協会を立ち上げて自分たちで興行を打っていく姿は80年代後半から90年代にかけて離合集散を繰り返した日本のプロレス界を見ているようでした。

引退していたボビーが突如として現役復帰して無理な挑戦をするのも、2番手のマーガレットが噛ませ犬的な負け方をしてビリー・ジーンが出ていく展開はプロレスではよく見る光景ですね

70年代というのは見世物的なスポーツイベントが多かった気がします。アリ対猪木の異種格闘技戦を始めとして、モハメド・アリの試合はスポーツと言うよりも見世物、興行の色が濃かったような気がします。チャック・ウェプナーとの防衛戦は『ロッキー』のモデルになっています。

ボビー・リッグスのキャラクターもスティーヴ・カレルの好演もあり、なかなか良かったです。ミッキー・ローク『レスラー』に笑いの要素をブチ込んで、さらに毒を加えた感じでした。

エマ・ストーンも悪くはないのですがボビーとの試合に勝ったあとに控室で一人で泣くシーンがいまいちでした。『アイ,トーニャ』でオリンピックの出番前に鏡の前で泣き笑いするマーゴット・ロビーに比べると「ふーん」という感じでした。

ちなみに予告ではかかっていたエアロスミスの『ドリーム・オン』はかかりません。エルトン・ジョンの『ロケット・マン』はかかっていました。

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