ぶら~りネット探訪

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『松本隆 作詞活動四十五周年トリビュート 「風街であひませう」』を聞いた

松本隆 作詞活動四十五周年トリビュート 「風街であひませう」』を聞いてみました。このCDは2015年に発売されています。このアルバムはトリビュート曲が収められたDisc1 「風街でうたう」と松本隆の歌詞を俳優が朗読しているDisc2 「風街でよむ」で構成されています。

安藤裕子の『ないものねだりのI Want You』が一番好きです。松本隆のトリビュート企画でC-C-Bを、それも『ないものねだりのI Want You』を選ぶところが安藤裕子らしいと言うか、さすがです。ラップの歌い出しを聞いた瞬間にやられたと思いました。完全に振り切れている感じがたまりません。

C-C-Bのオリジナルは約30年前でラップやヒップホップの一般的な認知度はほぼゼロでやっているC-C-B自身もラップやヒップホップを理解していない感じで、今聞き返し見るとラップの部分には照れ戸惑いか明らかです。アレンジもロック寄りで滑らかさがありません。でも松本隆の歌詞は意外と韻を踏んでいいたりするので驚きました。

安藤裕子のカバーはオリジナルの問題点をほぼクリアされています。でも歌詞や曲自体は30年前のものなので、多少の古さはあります。「Aha Aha」というところを安藤裕子が歌うと「阿片、阿片」と私には聞こえます。

薬師丸ひろ子」と「やくしまるえつこ」が参加しているところもこのアルバムのすごいところです。薬師丸ひろ子は『あなたを・もっと・知りたくて』の朗読、「やくしまるえつこ」は「はっぴいえんど」の『はいからはくち』を歌っています。

薬師丸ひろ子の『あなたを・もっと・知りたくて』の朗読も凄いですね。まさに「女優、女優、女優」という感じでオリジナルの歌は全く違う世界観が作られています。Disc2 「風街でよむ」には宮崎あおい夏帆有村架純広瀬すずと言った若い女優や薬師丸ひろ子と同世代の小泉今日子斉藤由貴参加していますが違いがはっきりとわかります。

Disc2にはリリー・フランキーも参加しています。リリー・フランキーが参加するなら田口トモロヲの朗読も聞いてみたかったきがします。はっぴいえんどの「~です。~ます。」調の歌詞を『プロジェクトX』のナレーションで読むのを聞いてみたいですね。

やくしまるえつこ」の『はいからはくち』も好きですね。オリジナルの細かいセリフや構成をしっかり踏襲しつつ、今風の解釈がしっかり入っている。歌い方も大瀧詠一の歌い方を踏まえているところも泣かせます。

風の谷のナウシカ』、『探偵物語』、『Tシャツに口紅』と言った曲は他でもカバーされまくっているので、よっぽど斬新な解釈じゃないと衝撃がありません。

このアルバムとは関係ないけど和田アキ子が『風をあつめて』をカバーしていて編曲は小西康陽がやっています。バックトラックをよく聞くとスライ&ザ・ファミリー・ストーンの代表曲のフレーズが切り貼りされているように聞こえます。だまし絵みたいなアレンジでした。

松本隆 作詞活動四十五周年トリビュート 「風街であひませう」(完全生産限定盤)