ロン・ハワード監督のザ・ビートルズのドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK ‐ The Touring Years』を見ました。
デビュー前後からライブ活動をしている期間(1966年)までがメインの構成となっていました。『サージェント・ペパーズ』以降は駆け足であっという間に終わってしまいます、ジェームス・ブラウンのドキュメンタリーと似たような構成に思えました。
ビートルズのファンの人には申し訳ありませんが、私にはビートルズのメンバーはアイドル、アーティストというよりもチンピラに近いように見えました。ジョン・レノンはジョニー・ロットンやとさほど変わらないような気がします。
記者会見でもインタビューの時も誰かがタバコを吸っているのには時代を感じます。嫌煙家の人が見たら怒り狂ってビートルズのレコードを焼いてしまうのではないかと心配になりました。
映画『ヘルプ』の撮影中は大麻で常にラリっていたという証言はそれほどショックではありませんでした。ポール・マッカートニーはその後、日本で菊池さんにいっぱいサイン書かされていましたからね。
ビートルズの熱心なファンではないので初めて見る映像が多くて、楽しめました。特にジョン・レノンが「ビートルズはキリストより有名だ」という発言がアメリカで反感を買って大炎上(実際にビートルズのポスターやレコードが燃やされた映像もありました)したときのエピソードは強烈でした。アメリカの南部では未だに進化論を公立の学校で教えることを法律で禁じている州もありますからね。この時はジョン・レノンは謝罪していますがソロになって、神もキリストもビートルズも信じないと『GOD』で歌っていました。
ビートルズの4人が当時を振り返るインタビューやスタッフのインタビューとともにウーピー・ゴールドバーグ、エルビス・コステロ、シガニー・ウィーバーなどのインタビューも挟まっていく構成になっています。ビートルズが来日した時に彼らを撮影した浅井慎平のインタビューもありまた。浅井慎平は日本語で話しているのになぜか意味がよくわかりませんでした。
ビートルズの来日の際には武道館がコンサート会場になったことから右翼や保守派の反発があり、数寄屋橋で演説している赤尾敏の姿もしっかり映っていました。ビートルズを見に行って赤尾敏を見れたのはちょっと得した気分になりました。
本編の終了後にシェア・スタジアムのライブ映像が約30分ほど流れます。このライブ映像は4Kで音源はリマスターされたものだそうです。立川シネマシティの極音上映で見て大正解でした。4Kの映像、正直な所そんなに凄く感じられなかったのですが、音の臨場感は凄まじいものがありました。PA設備が整っていない中でのライブ演奏もかなりしっかりしています。リンゴ・スターがドラムを叩きながら歌うシーンとジョン・レノンがキーボードを弾いているシーンが非常に印象に残りました。ライブが終わると4人は車に乗り込み外野スタンドの通用口に向かったのも不思議な感じでした。