MXテレビの『5時に夢中!』にゲスト出演している弘田三枝子を見てしまいました。
ミッツ・マングローブと岩下尚史の弘田三枝子へのリスペクトが凄まじさ、そして弘田三枝子自身にも衝撃を受けました。テレビを見ていてあんなショックを受けるのは久しぶりでした。
今まで弘田三枝子の歌は聞いたことがなかったわけではありませんが、積極的に意識的に聞いたことはありませんでした。『ヴァケーション』とか『人形の家』とかですね。子供の頃は『キューティーハニー』の主題歌を歌っていた前川陽子と弘田三枝子の区別がついていなかったような気がします。
そして『弘田三枝子 グレイテスト・ヒッツ Go Go MICO』という2枚組のCDを聞いてみました。ディスク1はオリジナル曲、ディスク2はカバー曲を中心にした曲が収録されている構成になっています。私はどちらかと言うとデビュー曲の『子供ぢゃないの』や『ヴァケーション』や『私のベイビー』(『ビー・マイ・ベイビー』)が収録されているディスク2の方が好きです。デビューの頃のパンチの聞いた歌声と絞りだすような唸り声が良いですね。あの唸り声は何を参考にしたのでしょうか?娘義太夫でしょうか?都はるみの「唸り節」は弘田三枝子を参考にしたようです。
アニメ版『ジャングル大帝』のエンディングテーマ『レオのうた』は初めて聞きました。イントロのレオの叫びの様なスキャットとサバンナを疾走するようなメロディとリズムも素敵です。作曲は今年亡くなった冨田勲です。冨田勲は『ジャングル大帝』のオープニング曲も作曲しています。
『「ドーベルマン刑事(デカ)」のテーマ』は一転してジャジーでファンキーな曲でした。歌詞はほとんどなくスキャットと言うのが洒落ています。デビュー当時の歌唱法とは全く違う抑えた歌声も素敵です。日野皓正とコラボした『いそしぎ』はライブ録音で、この曲は完全にジャズでした。『イエスタデイ・ワンス・モア』の独特で微妙な崩し方が面白いですね。
弘田三枝子は顔と歌声というか歌唱法がどんどん変化していくのが凄いですね。デビッド・ボウイみたいにスタイルを変えていく人やマイケル・ジャクソンみたいな顔が変わっていく人もいましたが顔も歌声も変わっていく人はなかなかいませんね。