ぶら~りネット探訪

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『オールタイム・ベスト ‐歌姫(カヴァー)‐』を聞いてみた

2014年の8月にリリースされた中森明菜の『オールタイム・ベスト ‐歌姫(カヴァー)‐』を聞いてみしました。中森明菜は去年の紅白に久々に出演し、本格的に復帰するするのかと思わせて、結局そのあとは音沙汰なしという状況です。私は去年の紅白は見ていません。とにかく声が小さかったらしいですね。

『歌姫』シリーズは以前に何枚か聞いています。今回、このアルバムを聞いたのは『夜桜お七』と『恋の奴隷』が入っていたからです。

このアルバムは演歌と70年代フォークの比率が高いのが特徴ですね。『歌姫』シリーズ全般に言える事なのですが、アレンジが非常に練られていて、独自の解釈、新しい解釈がされています。極端な事を言ってしまうと中森明菜の歌がなくてもバックトラックだけても十分聞く価値があります。

夜桜お七』の坂本冬美のオリジナルはAメロのバックトラックがどうしてもガロの『学生街の喫茶店』に聞こえてしまいますが、中森明菜のバージョンではその辺はかなり抑えられています。サビに向かう所の尺八とエレキギターの絡みが良いですね。このバックトラックで坂本冬美も歌ってもらいたい気がします。

恋の季節』ホーンがかなり派手でファンキー。ホーンの入り方が西城秀樹の『激しい恋』にちょっと似ています。『恋の奴隷』も同じ様なアレンジでグルーヴィーな仕上がりになっています。残念ながら中森明菜の声が小さすぎてバンドに負けています。こういったアレンジだと大西ユカリの声が合う感じがします。

ジャジーでクール、そしてレイドバックしたアレンジの『他人の関係』は非常に中森明菜に合っている気がします。ボサ・ノヴァなんかも向いているかもしれませんね。

『他人の関係』とは方向性は全く違うのですが、『悪女』もいい出来で好みです。『悪女』は歌詞は別として中島みゆきの曲としてポップ明るめの曲ですが、中森明菜は上手く歌いこなしていいます。中森明菜中島みゆきの組み合わせは意外と良いかもしれません。

『ベルベット・イースター』と『Woman "Wの悲劇"より』は松任谷由実が書いた曲でこの2曲はライブ音源です。『Woman "Wの悲劇"より』の出来は良いと思います。オリジナルの薬師丸ひろ子とは全く違った味わいがあります。余談ですが、『Woman "Wの悲劇"より』は菊地成孔も歌っています。

『歌姫』シリーズはカバー企画の中でも選曲、アレンジの面でも他の追随を許さない完成度なのでまた再開して欲しいと勝手に願っています。

オールタイム・ベスト ‐歌姫(カヴァー)‐ (通常盤)