ぶら~りネット探訪

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実写版『魔女の宅急便』を試写会で見た

日刊スポーツのゴールデン試写会で清水崇監督、小芝風花主演の実写版『魔女の宅急便』を見ました。

スタジオジブリ版の『魔女の宅急便』はテレビで何度か見ています。ユーミンの『やさしさに包まれたなら』や久石譲のサントラが非常に印象的な映画でした。島田裕巳の『映画は父を殺すためにある』でジブリ版『魔女の宅急便』は通過儀礼の描き方に問題があると書かれていたので、今回の実写版はどうなっているのか非常に興味がありました。私は原作は読んだことはありません。

13歳になったキキが生まれた所を離れて魔女になる修行をするという基本的なストーリーは変わりません。順調に行っていた修行がある事をきっかけに不調になり、クライマックスの大きな問題をキキが解決して、大人に一歩近づくという話の流れも同じです。

実写で舞台が日本であることがジブリ版と大きく違うところです。キキの生まれ故郷の様子が中途半端にファタジーな感じだったのでかなり違和感がありましたが、コリコの町に舞台が移ってからはそれほど違和感はありませんでした。

キキがホウキで空を飛ぶシーンは残念ながら今までの日本の特撮と大差ありません。『マン・オブ・スティール』や『クロニクル』と比べるとかなり古臭い感じでした。キキの主観視点での絵はカメラが良く動いていてそれなりにがんばっている感じはありましたが、時間がかなり短かった気がします。

瀬戸内海の小豆島でロケが行われたそうで、風景、空撮はかなりキレイで、この辺はお金を払っても見る価値はありそうです。グランドのすぐ近くに海がある学校が特に印象的でした。商店街のセットは日本的なのですが、いつの時代かよく分からいな感じになっていて、アニメ版の『うる星やつら』でつげ義春のパロディをやっているような超現実的な町並みのように見えました。

主演の小芝風花は最近の若手の女優やタレントには珍しく素朴な感じでした。この映画以外の小芝風花の画像を見てみましたがやはり今一つ垢抜けない感じがあり、この映画の演出だけではない感じでした。ちなみに小芝風花上戸彩剛力彩芽と同じオスカー所属です。おソノさん役の尾野真千子はおソノさんと言うよりも漫画版のサザエさんに見えました。

チンピラ役の印象が強い新井浩文も出演していて、場違いな感じがしないかと思っていいましたが、ちょっと粗暴な動物園の飼育係の役でそれほど違和感はありませんでした。

歌えなくなった歌手のエピソードは余計な感じがしました。あと、倉木麻衣の主題歌もいまさらな感じで残念でした。

ナレーションは原作者の角野栄子がやっていました。実写版もキキは目に見えて成長したという描写はほとんどなかった気がします。「ロバが旅に出たところで、馬になって帰ってくるわけじゃなし」という『イノセンス』の中のバトーのセリフを思い出しました。ちなみに、この映画ではロバではなくカバが旅に出ることになります。

「魔女の宅急便」 オリジナル・サウンドトラック