田辺聖子原作、犬童一心監督、妻夫木聡、池脇千鶴主演の『ジョゼと虎と魚たち』を見ました。
目黒シネマで『桐島、部活やめるってよ』と二本立てで上映されていたのを見ました。『桐島、部活やめるってよ』関連というので、原作の方で岩井俊二の名前が上がっていたので『ジョゼと虎と魚たち』は岩井俊二関連の映画かと思っていたら違いました。
大学生の恒夫(妻夫木聡)と生まれつき足が不自由で祖母と暮らしているジョゼ(池脇千鶴)の奇妙なラブストーリーといった感じの映画でした。池脇千鶴が「がっかりオッパイ」を晒した映画です。売れる前の上野樹里や新井浩文も出ていました。上野樹里は顔が腫れているみたいで、ちょっと垢抜けていない感じでした。上野樹里と妻夫木聡の絡みもありましたが、軽い感じでした。
普通の大学生の男と身体障害者の女の恋愛をモチーフにしていますが、説教臭い所や泣かせようとするシーンはほとんどなく、全体的に淡々とした映画でした。田辺聖子の原作が読んでみたくなりました。
妻夫木聡が出ている映画は『悪人』と『愛と誠』くらしか見たことがありませんが、普通でちょっとダメな男を演じるのが上手いですね。
池脇千鶴はちょっと狙いすぎたエキセントリックな演技が鼻につく感じで、オッパイだけでなく演技の方も残念な感じでした。この映画の公開は10年前の2003年で、三井のリハウスや朝ドラに出ていたり、それなりに売れていた池脇千鶴はこの頃を境に失速したイメージがあります。最近見た『舟を編む』に池脇千鶴は出ていましたが、伊佐山ひろ子よりも印象が薄かったような気がします。
『桐島、部活やめるってよ』を見たのは二回目になりますが、確かに良くできています。やはり橋本愛がパーマにミサンガを巻く所を神木隆之介くん偶然目撃してしまうシーンが最初に見た時よりも衝撃的でした。どこまでがフィクションでどこまでが現実かよくわからなくなってきてしまいます。いや、スクリーンの中も現実も同じだったわけなんですが。
橋本愛もパーマも東出昌大も朝ドラ『あまちゃん』に出ています。杉本哲太の若い頃の役を東出昌大が演っていました。どっかで見た顔だと思っていたら『桐島、部活やめるってよ』の宏樹を演っていた東出昌大でした。セリフ回しがあきらかに滑らかになっていました。東出昌大は次の朝ドラ『ごちそうさん』にも出演するそうです。
『桐島、部活やめるってよ』の主題歌『陽はまた昇る』を歌っている高橋優は『みんな!エスパーだよ!』のオープニング・テーマも歌っていることにも気がつきました。