ロバート・ロレンツ監督、クリント・イーストウッド主演の『人生の特等席』を見ました。
予告を見ただけで、かなりこみ上げてくるものがありかなり期待していました。よく見たらクリント・イーストウッドは今回は監督はしてないんですよね。そしてロバート・ロレンツは初めての監督作だそうです。納得しました。
イーストウッドが演じるガスはMLB(アトランタ・ブレーブス)の伝説のスカウト。しかし、寄る年波には勝てず、排尿障害や緑内障の疑いがある。ガスの一人娘、ミッキー(エイミー・アダムス)は辣腕弁護士だがガスとはうまくいっていない。そんな二人がブレーブスのドラフト1位候補の高校生スラッガーの試合を見に行く、そして巻き起こるあんなこと、こんなこと、というお話。
原題は『Trouble with the Curve』で、『人生の特等席』というタイトルよりも内容に沿った形になっています。球種のカーブはもちろん、人生の曲がり角や道路の曲がり角など色々なものにかかっています。
善玉、悪玉がはっきりしていて、伏線の張り方と回収の仕方も分かりやい映画で、非常に先が読みやすい映画でした。父と娘の和解のシーンは正直、ちょっと拍子抜けな感じでした。
エイミー・アダムスが良かったですね。イーストウッドからホームランをかっ飛ばすシーンは予告でも見れましたが、あの後ベースを回りながら側転までしていました。そして、掘り出し物の投手を見つけるシーンではキャッチャーマスク、プロテクターを付けて投手の球を受けていました。その代わりかセクシーなシーン少な目でした。ビリヤードをやるシーンがあったのですが、今ひとつ色っぽく撮れてなかった気がします。
ガスがスカウトした投手で肩を壊してい、現在はレッドソックスのスカウトをしているジョニー・フラナガンをジャスティン・ティンバーレイクが演じていました。ジャスティン・ティンバーレイクを見るのは『ソーシャルネットワーク』以来です。フラナガンはテレビの野球解説を夢見ていて、子供の草野球を見て実況をやったりするシーンがあります。『ソーシャルネットワーク』に続いて、この映画でもジャスティン・ティンバーレイクは喋りまくっていました。
映画とは全然関係ないけど、フラナガンと聞くと、ガンダムに出てくるにニュータイプの研究機関である「フラナガン機関」を思い出してしまいます。フラナガンという名前は実在するんですね。
ジャスティン・ティンバーレイクとエイミー・アダムスがMLBに関するクイズを出しあうシーンが微笑ましくて良かったですね。MLBに関する知識はほとんどないんですけど、楽しいですねあの手の遊びは。『カルトQ』というクイズ番組を思い出しました。
ガスのスカウト仲間がアイス・キューブとロバート・デ・ニーロとどっちが役者として優れているかと議論するシーンがありましたが、あのシーンの意味がよく分かりませんでした。私にとってのはアイス・キューブはN.W.A.の元メンバーでラッパーとしてのイメージが強いんですけど。アイス・キューブが出演した映画は『アナコンダ』くらいしか思い浮かびません。ちなみに『アナコンダ』にはジェニファー・ロペスも出ていました。
ガスの同僚であり親友のピート役のジョン・グッドマンも良かったですね。ジョン・グッドマンは『アルゴ』にも出ていましたが、『アルゴ』とは全く違うキャラクターでした。『アルゴ』との合わせ技で助演男優賞をあげたい。
もちろんイーストウッドも良かったです。相変わらず口は悪く、爺さんらしく身体の衰えも見せつつキメるところはキメていました。