特撮モノの主題歌を集めたコンピレーションアルバム『for 30's generation 特撮~あの時、僕はヒーローだった』を聞いてみました。
『トロン:レガシー』を見たら宇宙刑事シリーズを思い出しまして、串田アキラの熱い歌声が聞きたくなり、気がついたらこのCDにたどり着いていました。
アルバムタイトからすると30代向けのCDだと思います。リリースされたのは2008年で、この時の30代は1969年生まれから1978年生まれになるのですが、このCDにはウルトラセブンの主題歌まで入っています。ウルトラセブンの放送開始は1967年の10月で放送終了は1968年9月です。ウルラシリーズはセブンとA(エース)、タロウが入っていて宇宙刑事シリーズはギャバン、シャリバン、シャイダーの全部入っているというよく分からない選曲です。
しかし、CDを聞いてみたら、そんな細かいことはどうでも良くなりました。逆に凄い選曲です。水木一郎、ささきいさお、子門真人、串田アキラ、堀江美都子という特撮、アニメの主題歌の大御所を抑えながら、ゴダイゴ、斉藤由貴、大場久美子の曲まで入っているという凄まじさ。
ゴダイゴは堺正章、夏目雅子の『西遊記』の主題歌『モンキー・マジック』、『ガンダーラ』が入っています。『西遊記』には確かに特撮シーンはありましたが、特撮モノという認識では私は見ていませんでした。
斉藤由貴の『白い炎』は『スケバン刑事』の主題歌で、作曲は玉置浩二。大場久美子の『キラキラ星あげる』は『コメットさん』の主題歌です。
串田アキラの『宇宙刑事ギャバン』の熱さはたまりませんな。「若さってなんだ、振り向かないことさ 愛ってなんだ、ためらわないことさ」といった歌詞は一体だれに向けた歌詞なんでしょうか。アレンジもファンキーなホーンが入っていて素晴らしい。
『ああ電子戦隊デンジマン』のイントロのシンセがなんだかテクノな感じだったのでウキペディアを見たら、どうも松武秀樹がやっていたみたいです。YMOの『NICE AGE』のイントロになんだか似ています。この曲はちょっとテクノ歌謡な雰囲気もしますが、やはりホーンが入っていたり、ベースがファンキーだったり妙なミクスチャー的な味わいがあります。
『マッハバロン』が入っているのも非常に嬉しいですね。この曲は以前から知っていて、大好きな曲です。作曲は元ブルー・コメッツの井上忠夫。井上大輔としてガンダムの『哀戦士』や『めぐりあい』も歌っていました。富野由悠季とは日芸の同級生だったようです。
『マッハバロン』は普通にかっこいいロックンロールというところが凄いんですよ。グラムロックと言うかブギーな感じの曲で、ギターが普通にロックしています。間奏ではギターソロも入っています。サディスティック・ミカ・バンドがやりそうな曲にも思えます。
全体的に暑苦しい曲ばかりのCDかもしれません。なのでテンション低めの時には、このCDを聞けば無駄にテンションが上がると思います。テンション低めの時、落ち込んでいるときなどにはこのCDに入っている曲はオススメかもしれません。