ぶら~りネット探訪

音楽、競馬、映画などについて非常にテキトーにダラダラと綴っていくブログでございますですよ。

『ソーシャル・ネットワーク』を見た

デヴィッド・フィンチャー監督作の『ソーシャル・ネットワーク』を見ました。 世界最大のソーシャル・ネットワーク・サービス「フェイスブック」を作ったマーク・ザッカーバーグさんの立身出世の物語。ITベンチャーのお話ですが、特にその辺の事情を詳し知らなくても十分楽しる映画です。 とにかく非常に情報量の多い映画で、登場人物はみんな早口で喋り、話の展開も速く、最初から最後までスクリーンから目が離せませんでした。しかし、途中で話を追いきれなくなったり、飽きることは全くありませんでした。同じように情報量が多い『インセプション』は雪山のシーンで遭難していまいましたが、『ソーシャル・ネットワーク』はそんなことはありませんでした。 一人の男が独創的なアイディアや口八丁手でのし上がって行く映画というとポルノ雑誌『ハスラー』を作ったラリー・フリントを描いたミロス・フォアマン監督の『ラリー・フリント』という映画がありました。凄い勢いで会社が成長してく所や裁判が話の軸になっている所など似ているところがあります。大きく異なるのはラリー・フリントは会社の外の敵である権力と常に戦い続けていたのに対してマーク・ザッカーバーグは一緒に会社を始めたエドゥアルド・サベリンと裁判で戦ったり、力を貸してくれたショーン・パーカー(ナップスターの創業者)も陥れたように描かれている所です。 ショーン・パーカーを演じたジャスティン・ティンバーレイクの物凄いハイテンションで喋る、如何わしい怪演ぶりも印象的でした。マーク・ザッカーバーグ役のジェシー・アイゼンバーグの何を考えているのかよく分からない不気味さも悪くはなかったのですが、ジャスティン・ティンバーレイクの方が強烈でした。 マーク・ザッカーバーグのキャラクターをボカして描いているように感じられて、そこがこの映画で唯一残念に感じる所でした。本当のマーク・ザッカーバーグを描ききることは当然できませんが、デヴィッド・フィンチャーが感じるマーク・ザッカーバーグ像をもう少しはっきりと打ち出してもよかったと思います。エンドロールでビートルズの『Baby, You're A Rich Man』を使っていたところはかなり皮肉が効いていましたが。 この映画で感じるのはアメリカという国の底力です。世界を塗り替えるような才能を持つ若者が現れ、その若者がその才能を遺憾なく発揮して巨万の富を得るというのは昔からあるアメリカンドリームそのものですが、その姿をすぐに映画にしてしまうというとこが驚きです。しかも単純な感動物語になっていないところがまた凄い。日本でこの手の映画を作ったら感動モノで『プロジェクトX』みたいな映画になるのが関の山だと思います。そう言えば『電車男』なんてのもありましたね。 この映画の音楽はナイン・インチ・ネイルズトレント・レズナーアッティカス・ロスが担当しています。ナイン・インチ・ネイルズの『Ghosts I–IV』を下敷きにした曲があり、全体的にも『Ghosts I–IV』みたいな雰囲のサントラのようでした。個人的には映画は見てませんが、『鉄男 THE BULLET MAN』のメインテーマ『Theme From TESTUO: The Bullet Man』の方がオススメです。でもアカデミー賞の作曲賞はできればトレント・レズナーに取ってもらいたいですね。 マーク・ザッカーバーグたちが拠点をカルフォルニアに移してプールで遊んでいるシーンでZAPPの『So ruff,So tuff』をカバーしたみたいな曲がかかっていのは驚きました。Ronnie Hudsonの『West Coast Poplock』という曲だそうです。 ソーシャル・ネットワーク (デビッド・フィンチャー 監督) [DVD]
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