ぶら~りネット探訪

音楽、競馬、映画などについて非常にテキトーにダラダラと綴っていくブログでございますですよ。

『キック・アス』を見た

春先に町山智浩さんが『小島慶子 キラ☆キラ』で紹介したときから気になり、ネットで予告を見てさらに期待を膨らませていた『キック・アス』をついに見ました。

キック・アスのコスチュームから『アメリカン・ヒーロー』(80年代のテレビドラマ)的なユルイ感じのスーパーヒーローものかと思っていたのですが、想像以上に熱く、シリアスで、そして笑える映画でした。童貞青春コメディと父子の復讐劇とが絶妙なバランスで融合されています。

アクションシーンはヒット・ガールの独壇場で、11歳の少女がマフィアの男たちを斬ったり、刺したり、撃ったりと大活躍します。この映画は全体的に音楽の使い方が上手いと思ったたのですが、ヒット・ガールのアクションシーンでは軽いパンク・ロック風の曲がかかります。画面では凄惨なシーンが繰り広げられているのにかかっている音楽はお気楽な曲というミスマッチ感がたまりません。ヒット・ガールがマフィアの親分のマンションに殴りこみをかけるシーンでは『夕陽のガンマン』のテーマが流れるところも痺れました。

ヒット・ガールの父親、ビック・ダディ役のニコラス・ケイジの狂いっぷりも良かったです。『巨人の星』の星一徹がさらに狂った感じで幼い娘を殺人マシーンに仕立て行きます。星一徹もボールに火をつけてノックをしたりしていましね。もちんニコラス・ケイジはちゃぶ台をひっくり返したりはしません。ニコラス・ケイジクロエ・グレース・モレッツは狂っていても基本的には微笑ましい親子に描かれています。ジョン・ウーの最初の長編映画は?という父の質問に即座に『空手愚連隊』と娘が答えるシーンが笑えました。

ビック・ダディのコスチュームは『ウォッチメン』のナイトオウルに似た感じでした。ちなみにナイトオウルはバットマンをモデルにしているようです。

父子による復讐劇という設定はおそらく『子連れ狼』が元ネタなのではないかと思います。『子連れ狼』はアメリカで最初にヒットした日本の漫画と言われています。

主人公のディヴやその友達のオタクでボンクラな日常を描いているシーンも良かったですね。ディヴが学校の中年女性教師や教科書に載っている裸族の写真をオカズにするところはお約束的な展開ですが笑えます。

ネット中継の画面に現れたヒット・ガールの姿を見て一目惚れしたディヴの友達が「彼女が大人になるまで童貞を守る」と言った所に「誰から守るの?」とツッコミが入るところも2ちゃんの書き込みでも見ているような感じで最高でした。ボンクラヤングの考えることは洋の東西を問わず同じなんでしょうか?

レッド・ミストを演じるクリストファー・ミンツ=プラッセ篠井英介に似ていると思ったのは私だけでしょうか?クリストファー・ミンツ=プラッセの邪悪なスネ夫的なキャラクターもなかなか良かったですね。

クロエ・グレース・モレッツは『(500)日のサマー』にも出ていたそうなんですね。『(500)日のサマー』も見たくなりました。

単館上映だったのこの映画ですが、全国的ではないのですが上映館数が年始にかけて増えていくようです。

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