ぶら~りネット探訪

音楽、競馬、映画などについて非常にテキトーにダラダラと綴っていくブログでございますですよ。

『エグザイル/絆』を見た

香港ノワール映画の巨匠ジョニー・トーの『エグザイル/絆』を見ました。 幼なじみの5人が互いに敵対しあう形で再会、なんだかんだ打ち解けて、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、その間に仲間が死んだり、金塊を見つけたりする映画です。 サイモン・ヤムは相変わらずマフィアのボス役でアンソニー・ウォンと対立する役どころ。『ツメダン』、『エレクション~黒社会』、『エグザイル/絆』とジョニー・トーの映画を3本見て、なんとなく、香港の役者の顔も覚えました。サイモン・ヤムとアンソニー・ウォンとラム・シューは完全に覚えました。 闇医者でアンソニー・ウォン達とサイモン・ヤムの一味が鉢合わせするシーンはスリリングさと滑稽さが入り交じっている感じが良かったですね。銃撃戦が始まってもサイモン・ヤムの脚を治療居続ける闇医者が笑えました。 亡くなったニック・チョンの奥さんが家の中で火葬にするシーンも非常に印象的でした。奥さんは火を消さずに、そのままアンソニー・ウォン達を探しに出かけてしまうのはどうかと思いますが、映画ですからね。 他にも最後の銃撃戦や、金塊を運ぶガードマンの拳銃をアンソニー・ウォン達が銃弾で弾いて池に落とすシーンなど、印象に残るシーンは幾つかあるのですが、物語としては散漫な感じがして物語にのめり込むことができませんでした。特に中盤のアンソニー・ウォン達が行く宛がなくなって、コイントスで行く方向を決めたりするところは、話を進めるのに行き詰まっている感じすらしました。マカオ返還とあと数日で定年を迎える刑事のところもなんだか取って付けた感じがしました。 宇多丸さんはジョニー・トーの映画についてホモソーシャルな男同士でじゃれあう感じがいいとよくおっしゃっていましたが、この映画はタイトルからして、そういう映画です。男子高校生がじゃれあっているようなシーンもあったりします。実はどうも私はそういう要素は苦手なようで、見てるこっちが恥ずかしくなってしまいます。『ツメダン』のボケてしまっても男気で約束を果たそうとしたり、レンゲを喰ってみろと言われて意地になってレンゲを砕いて食べてみたりするバカさみたいなのは好きなんですが。 ジョニー・トーの映画を3本見たのですが、正直、私の趣味ではない感じがしました。シーンとしてはいいシーンはいくつかあるのですが、物語の部分でどうしももう一つな感じがます。3本の中では『ツメダン』が一番面白く感じました。シネマハスラーを改めて聴き直してみたら『ツメダン』はジョニー・トーの作品の中では「ベスト盤」みたいなものと宇多丸さんはおっしゃっていました。『ツメダン』は万人受けでジョニー・トーの本当の魅力は薄められているということのようです。納得しました。 エグザイル/絆 スタンダード・エディション [DVD]
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