ぶら~りネット探訪

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『「テレビ政治」の内幕』を読んだ

マスゴミ崩壊』の著者、三橋貴明高崎経済大学教授の八木秀次の対談集、『「テレビ政治」の内幕』を読んでみました。テレビ政治とはどんなものなのか、その内幕とはどんなものなのかと言う点に興味がわき、読んでみました。

この本で言っている「テレビ政治」とは麻生内閣批判を繰り返していたテレビのニュースやワイドショー、民主党を擁護するテレビは実にけしからんということのように私には思えました。

私には現在の迷走する鳩山内閣小沢幹事長に対するテレビのニュースやワイドショーの批判も麻生内閣やそれ以前の自民党政権に対するマスコミの批判とそれほど変わらない気がします。

この対談のほとんどは鳩山内閣批判、民主党批判に費やされています。私も外国人参政権人権侵害救済法は確かに危険な法律だと思います。

しかし、「生活が第一」という民主党のスローガンが酷いとうのもどうか思います。三橋貴明は安全保障を抜きに生活はないと言っていますが、庶民にとっては安全保障よりも景気対策や雇用の方が大事だと感じるのはしょうがない気がします。やっぱりお金や仕事は大事だと思います。まぁ、安全保障と景気対策どちらかが重要かは選挙で民意に問えばいいかと思います。

八木秀次は警察や検察の取調べの可視化は取り調べる側を常に監視し、犯罪者の人権を守ろうとすることに繋がるので反対します。取調べの段階では被疑者はまだ有罪でも無罪でもないので「犯罪者」ではあのません。あくまで「被疑者」です。八木秀次という人は「推定無罪の原則」はしらないのでしょうか?自白偏重の現在の取調べや裁判が冤罪をうむ原因となっているので取調べの可視化が検討されることや足利事件などについは全く語られていません。

自民党についても少しだけ語っていて、現在の谷垣総裁や石破茂さんにもけっこう厳しい事を言っています。三橋貴明は石破さんに民主党に行ってもらいたいと言っています。まぁ石破さんは新生党新進党小沢一郎と一緒にやってこともありますが。

事業仕分けについて語っているところで八木秀次は「テレビ政治」の最たるものはプロレスのように「ベビーフェイス対ヒール」という図式にしていると言っています。「ベビーフェイス対ヒール」という図式は以前から使われていた手法で最近、この手法で一番成功したのは小泉元首相の郵政選挙ですね。「改革派対守旧派」という図式もありました。特に目新しいやり方ではないでね。

三橋貴明はネットの集合知やネットユーザーは素晴らしいがテレビを見ている年寄りは情報弱者みたいな言い方をしています。「若者は頭がいいが年寄りはバカ」と言っているように聞こえます。しかし、選挙に行くのは若者よりも年寄りの方が多いですね。

私はテレビを見るのもネットを見るのもそれほど大差はないと思います。ネットならば何でも無料で情報が取れると思っている人はお金を払って新聞や雑誌、本を買って、そこから情報を得ようとする人は少ないそうです。そういったネットユーザーとテレビでニュースを見るような人とそれほど差はないと思います。

八木秀次民主党に投票するような人は振り込め詐欺や結婚詐欺の被害者の心理と共通するものがあると言っています。なかなか面白い意見です。クヒオ大佐の被害者やかなえキッチンの被害者は民主党支持者と同じ心理ということなのでしょうか?余談ですが大塚拓衆議院議員(丸川珠代の旦那)の母親は振り込め詐欺の被害にあっていました。

私は以前『政党が操る選挙報道』という本を読んだことがあります。2005年の郵政選挙での自民党世耕弘成を中心とするコミ戦(コミュニケーション戦略)の活躍を書いた本です。また政党が支持率を上げたり、選挙に勝ったりするにはマスコミをどのように利用していけばいいのかが書かれています。残念ながら自民党郵政選挙以降、あまりコミ戦に力を入れていなかったようです。

三橋貴明は次の参議院選挙に自民党から比例で立候補を予定しているそうですが、マスコミを批判するよりも、上手く味方につけるようにした方がいいと思います。

「テレビ政治」の内幕
「テレビ政治」の内幕