ぶら~りネット探訪

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小明の『アイドル墜落日記』を読んだ

表紙の小明の顔がちょっと怖い。なんだかマリリン・マンソンみたいな感じで不気味。アイドルあるいはグラビアアイドルには見えない。 私が小明を知ったのは、今はなきTBSラジオ『ストリーム』の「コラムの花道」に出ていたのを聞いたのがきっかけです。アイドル時代の小明は全く知りません。動いる姿も見たことはありません。この本の最初の方には子ども時代やアイドル時代の写真が載っていますが、印象に残らない感じの顔ですね。申し訳ありませんがアイドル、芸能人としてのオーラみたいなものがほとんど感じられません。 元アイドルの話というと吉田豪のインタビュー集『元アドル』を以前に読んだことがあります。この本には『元アイドル』みたいな感じのものや暴露本みたいなものをちょっと期待したのですが、あまりそういった話はありません。それは、小明が売れないアイドルだったことと、社交的な性格ではないという事が影響していると思われます。 中学時代は引篭もりで不登校、芸能界以外の友達も少ないとかかれています。そんな人がなんでアイドルになろうと思ったのかが非常に不思議なのですが、その辺はあまり詳しくは語られていません。姉がモデルをやっていたのは多少影響しているとは思うのですが。 「あとがき」で本人も書いていますがアイドルとして高いところで活躍していたわけではないので墜落日記というよりも芸能界の底辺を這いずり回っていたという感じで、ハゲができたり鬱になったりパニック障害なったりしているので『アイドル鬱々日記』というタイトルの方が良いかもしれません。吾妻ひでおみたいですが。 前半の事務所に所属しているときの日記は奥歯にモノが挟まつたような感じで、内容的には面白くありませか。しかし、事務所をやめて「無所属」になってからは本音に近いことを書いていて、その違いが面白いですね。 後半の方はアイドル業よりもライター業の方がなっているので文章の構成力、表現力が目に見えて上がっている所も面白いですね。内容的にも読んでいて面白いものあったりします。 友人である中川翔子のコンサートを見に行った話はかなりグッときました。サブカルやアングラな趣味で小明かと中川翔子が意気投合する話は前半にネタ振りとして書かれているので、いい感じで伏線が回収されている感じでもあります。素直に友人の成功を喜んでいる感じもいい感じですね。浴衣にまつわる甘酸っぱい中学時代の思い出の話もいいですね。あと、沢田研二の還暦の東京ドームでのコンサートを見に行った話も面白かったですね。ジュリーのファンになったきっかけが語られていたらモア・ベターだと思いました。 アイドル墜落日記
アイドル墜落日記