ぶら~りネット探訪

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『闇金ウシジマくん 1 』を読んだ

宇多丸さんがタマフルで推していたので読んでみました。下流社会を扱った本でも紹介されていたような記憶があり、この漫画の存在については以前から知っていました。 宇多丸さが推していたのは16巻でしたが、とりあえず1巻から読んでみました。 金融関係を扱った漫画というと『ナニワ金融道』や『ミナミの帝王』が有名ですね。『ナニワ金融道』は作者の青木雄二は亡くなっていますが、『SPA!』で『新ナニワ金融道』が今も連載されていますね。私は読んでいませんが。 『ナニワ金融道』と『ウシジマくん』との違いは『ナニワ金融道』の舞台となる帝国金融はマチ金であくまでも合法なのに対して『ウシジマくん』のカウカウファイナンス闇金なので非合法というところと、『ウシジマくん』は話のテンポが非常に早く、この巻ではほぼ1話完結で長くても2話で1つのエピソードが終わっている所です。絵も『ナニワ金融道』よりも洗練されていて、写実的であまりデフォルメされた描き方はされていません。 この巻に登場するウシジマくんの主な客はパチンコにはまっている主婦、会社の付き合いやブランドもので借金にはまるOL、30過ぎの男のバイトくん、 闇金狩りをする若いサラリーマン。女性の転落の方が激しく描かれています。若いOLは薬物にまで手を出して、最後は電波系の化け物のようになってしまっています。 バイトくんは電車に飛び込もうとしますが、ウシジマくんに止められてしまいます。ウシジマくんは善意から止めたのではなく、あくまで債務を払わすため止めただけで、このあとバイトくんは山奥の飯場に売り飛ばされます。このエピソードのラストは飯場の休憩でお茶を飲むバイトくんの笑顔が描かれています。 債務者に対して全く情け容赦のないウシジマくんの姿が淡々と描かれています。ウシジマくんはそれほど口数が多くはないのですが、債務者に対する態度を見ると債務者は自己責任で転落しているとでも言いたげな様子です。この漫画に登場する債務者は、普通のサラ金ではもう金を貸してもらえない多重債務者で、止むにやまれず闇金にすがってくるわけです。 ウシジマくんは新入社員の高田に『人並み以下のクセに人並み暮らしをしている、身の程知らずのクズどもに終止符を打つのが、俺達闇金の仕事だ』と言っています。 そんなウシジマくんですが、ウシジマくんの会社の資金を提供している占い師の婆さんには頭が上がりません。資本主義の食物連鎖を見るような感じがします。 闇金ウシジマくん 1 (ビッグコミックス)
闇金ウシジマくん 1 (ビッグコミックス)