ぶら~りネット探訪

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『バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争!』を読んだ

この本は雑誌『映画秘宝』の『バットムービー・アミーゴスの日本映画縛り首』として連載されていたものをまとめたもので、2007年~2008年のダメな日本映画について語ってものです。バットムービー・アミーゴスは柳下毅一郎江戸木純そしてクマちゃんの3人。柳下毅一郎ガース柳下としてウェイン町山こと町山智浩さんの相棒だった人です。 ここ数年は邦画バブルと言われ、興業収入も洋画を上回っているそうです。この前もTBSラジオ「アクセス」でゲストに宇多丸さんを迎えて日本映画についてバトルトークを繰り広げていたりしました。今年は『おくりびと』がアカデミー賞外国語映画賞を取りましたが、その他の最近の邦画はどんな感じなのかというのがこの本で明らかになります。 ダメな邦画を容赦なく斬り捨てる映画批評と言えば宇多丸さんの「シネマハスラー」と共通するものを感じますが、「シネマハスラー」は洋画も扱っていますし、サイコロの出た目で見る映画を決めている点が、ダメな邦画をひたすら斬りまくるこの本の主旨とは違います。 私は邦画をあまり見ないのでこの本に登場する映画のほとんど見たことがありません。テレビを含めて見たことがあるのは『スカイ・クロラ』、『少林少女』、『舞妓Haaaan!!!』、『20世紀少年 第1章』だけです。 『スカイ・クロラ』についてギルドレを押井守、ギルドレが絶対に倒せない敵のエースパイロットのティーチャーを宮崎駿に例えている話が笑えます。押井守が絶対に超えられない壁が宮崎駿ということです。45分あれば終わる話というのも的確ですね。 宮崎駿の『崖の上のポニョ』も取り上げていますが、映画に対してのツッコミ所が町山さんとほとんど同じなので、その点はいまひとつです。しかし、宮崎駿に対する細かいくすぐりが笑えます。ジブリの中に社員のための保育園を作る計画があることをマイケル・ジャクソンさんのネバーランドかと揶揄しています。また、ポニョの主題歌は「親と子供がお風呂で一緒に歌っているところをイメージした」という話に自分が子供と一緒に風呂に入りたいのでは(淀長さんみたいに)といツッコミは笑えます。 沢尻エリカが舞台挨拶で「別に」と言って大顰蹙をかった『クローズド・ノート』はエリカ様が不機嫌になることが納得できるほど出来の悪さで、ツッコミ所満載だそうです。バッシングのせいで映画の内容については全く触れられなかったのはラッキーだったのかな? この本ではっきりと分かるのはテレビ局主導の邦画、ワーナーが出資している邦画、大沢たかおが出演している映画はダメな映画が多いということですね。あとは堤幸彦監督作品も要注意です。テレビ、ワーナー、大沢たかおの三つの条件揃った映画は綾瀬はるか主演の『ICHI』です。去年の今頃、劇場でこの映画の予告を何度も見せられた記憶があります。予告を見ただけでつまらなそうな映画でした。おそらくTBSで放送されることになると思うのですが、見ようと思いません。『僕の彼女はサイボーグ』なら見たいと思うですが。 バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争!<邦画バブル死闘編>2007-2008年版 (映画秘宝COLLECTION 38)
バッド・ムービー・アミーゴスの日本映画最終戦争!<邦画バブル死闘編>2007-2008年版 (映画秘宝COLLECTION 38)