椎名林檎の兄、椎名純平によるカバーアルバム『discover』を聞いてみました。余談ですが『Discovery』というとスペースシャトルの名前やELOやダフト・パンクがアルバムタイトルに使っていたりしました。
椎名純平はデビューのときに大沢伸一がプロデュースしていた記憶があります。私が椎名純平のアルバムを聞くのは今回が初めてです。ジャンル的にはR&Bということで、ソウルフルな歌声でちょっと鈴木雅之に似ているような気もします。
このアルバムは日本の70年代の曲を中心にしたカバーアルバムになっています。『IF YOU WERE THERE』と『WHERE IS THE LOVE』はオリジナルはアメリカの本物のR&Bです。
1曲目はゴダイゴの『モンキー・マジック』で始まるのですが、いきなり日本語ラップが入っていたのには驚きました。日本語ラップが正直、邪魔ですね。アレンジも椎名純平自身の歌もいい出来なのに残念です。
2曲目は『いつか晴れた日に』山下達郎のカバーだそうです。この曲は初めて聞きました。山下達郎の1998年の『COZY』に入っていた曲で、シングルカットもされていたようですね。私は90年代以降の山下達郎の曲はほとんど聞いたことがありません。普通にいい曲ですね、オリジナルも聞いたみたくなりました。
私はオフコースの『Yes-No』のカバーがこのアルバムの中で一番好きです。オリジナルはもちろん知っていますが、完全にリズム重視のR&B風のアレンジで全体的に抑えた感じになっているところが素敵です。椎名純平のボーカルも一番いい出来のような気もします。私はオフコースのファンではありませんが原曲も素晴らしいと思います。
『WHERE IS THE LOVE』のオリジナルはロバータ・フラックと ダニー・ハサウェイのデュエットだそうです。 椎名林檎と兄妹でデュエットしています。椎名林檎がこんなしっとりした曲を歌っているのは初めて聞きました。
『どしゃぶりの雨の中』はイントロにSEで雨の音が入っています。オリジナルはお馴染みの和田アキ子が歌っていた曲です。横山剣さんなどはよく和田アキ子の歌マネをしたりしますが、椎名純平はとくに歌マネはしていません。アレンジはオリジナルにかなり近いかたちになっています。オルガンの音色がいいですね。
『IF YOU WERE THERE』のオリジナルはアイズレー・ブラザーズでワム!もこの曲をカバーしていたみたいですね。オリジナルを聞いてみたいら気が付いたのですが、この曲は山下達郎がシュガー・ベイブ時代の『DOWN TOWN』の元ネタになった曲と言われている曲ですね。ちなみに『DOWN TOWN』はEPOがカバーして『オレたちひょうきん族』のエンディグテーマになっていました。
discover