ぶら~りネット探訪

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杉作J太郎の『恋と股間 (よりみちパン!セ)』を読んだ

杉作J太郎の『恋と股間 (よりみちパン!セ)』を読んでみました。杉作J太郎は『ガロ』出身の漫画家ですが、最近は、ほとんど漫画は描いていないようです。「男の墓場プロダクション」を率いて映画監督をやっているイメージの方が最近は強いかもしれません。 杉作J太郎と言うとエヴァンゲリオン好きが有名でしたが、最近はガンダムSEEDにはまっているらしいですね。宇多丸さんの「ウィークエンド・シャッフル」でガンダムSEEDのキャラクターのモノマネをやっていました。私はガンダムSEEDを見たことがないのですが、笑えました。 『よりみちパン!セ』のシリーズは以前、みうらじゅん『正しい保健体育』を読んだことがあります。『正しい保健体育』は教科書的なレイアウトで、一見真面目な内容と思わせておいて、いつものみうらじゅんな内容の本でした。それに対して『恋と股間』はタイトルこそふざけているように見えますが、内容的には杉作J太郎の熱い気持ちが込められた、直球勝負的な内容になっています。中高生の童貞諸君に向けられ恋愛指南書なのですが、今風なアドバイスではなく愚直なまでに古風で男気の溢れる内容となっています。第一章の「どうしたら、彼女ができますか?」は単純な恋愛指南的にも読めますが、「彼女」を別なものに置き換えて考えることも可能になっています。 後半の一問一答と言うかQ&A形式の部分は具体的な恋愛の場面を想定していて、何とも言えない面白さがあります。「化粧を取ったら別人でした。だまされた気分です。」に対しては「それはね、儀装工作じゃありません」と答えていたり、一人の女性が二股三股四股をかけていることに対しては、「一人のじゃ足りないので、四人の男性がその女性を支えている」と考えてればいいじゃないかと答えたりしています。また、「一緒に寝るとき、彼女に背中を向けるのは失礼?」という疑問には「セックスに小笠原流はありません」と答えています。 セックスのときに目の前の女性とうまくかみ合ない時に、頭の中の妄想の女性とセックスをしているように思えばいいとう説明で、エヴァンゲリオのダミープラグを例にしているところも、かなり笑えました。 最後の谷川俊太郎さんの4つの質問に対する杉作J太郎の回答も最高です。
「何がいちばん大切ですか?」  ささいなこと。 「誰がいちばん好きですか?」  綾波レイ。 「何がいちばん嫌ですか?」  家に帰ってきたら、電気が止まっていること。 「死んだらどこへいきますか?」  僕は死にません。
一つだけこの本で残念なのは、装丁やイラストが杉作J太郎の絵が全く使われていないところですね。 恋と股間 (よりみちパン!セ)
恋と股間 (よりみちパン!セ)