ぶら~りネット探訪

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「その土曜日、7時58分」を見た

シドニー・ルメット監督の「その土曜日、7時58分」を見ました。この映画も「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」の「シネマハスラー」で紹介されていた映画で、かなり評価が良かった映画でした。 宇多丸さんの評価は高かったのですが、「体脂肪率の低い映画」あるいは「アスリート系の映画」と言ったかなり曖昧な言葉でこの映画を語っていたのが気になっていたのですが、実際に見てみると、確か一言では説明しづらい映画で、ジャンル分けもしづらい妙な映画でした。私なり一言でこの映画にキャッチフレーズを付けるとしたら「狂気のホームドラマ」でしょうか。 シドニー・ルメット監督は今年で84歳になる人で、「十二人の怒れる男」や「オリエント急行殺人事件」を撮った監督だそうです。ほとんど歴史上の人物のような感じの人ですね。ちなみにこの「その土曜日、7時58分」はアメリカでは2007年に公開された映画です。 フィリップ・シーモア・ホフマンイーサン・ホークが演じる金に困った兄弟が両親の経営する宝石店に強盗に入ることを計画し、イーサン・ホークが実行する予定だったが、イーサン・ホークはホビーを実行犯に雇い計画を実行するが・・・。というのがあらすじです。 最近は映画のあらすじを読んだりすると、だいたい物語が予想通りに進む映画が多いように感じていたのですが、この映画は久しぶりに最後まで話の展開がほとんど読めない映画でした。中盤までのフィリップ・シーモア・ホフマンの視点とイーサン・ホークの視点と父親役のアルバート・フィニーの3つの視点から強盗事件の前後の出来事が行ったり来たりする演出がこの映画の肝で、物語が3人のそれぞれの視点から語られることによって立体的に浮かび上がるようになっています。宇多丸さんはこの演出を褒めていましたが、私はどうも頭が悪いせいか、けっこう頭が混乱しました。 細かい事をいいますと、フィリップ・シーモア・ホフマンの妻役のマリサ・トメイの脱ぎっぷりが良いですね。ついでに言うとフィリップ・シーモア・ホフマンの脱ぎっぷりも良いです。フィリップ・シーモア・ホフマンイーサン・ホークが別の意味でも兄弟なのは笑えました。父親役のアルバート・フィニーが歳のためか車の運転が怪しいところも笑えますね。イーサン・ホークのどうしょうもないダメ男ぶりやアルバート・フィニーの顔の表情の怖さもたまりませんでした。 どうでもいい事かもしれませんが、この映画は物語としては非常に緊張感があり、面白いのですが、この映画のテーマ、シドニー・ルメット監督が言いたかったことって何なのかが私にはよく分かりませんでした。計画は綿密に立てて、実行は人任せにしてはいけないという事でしょうか?兄弟は他人の始まりで、親もまた他人ということでしょうか?まぁ、とかなんとか言っても面白い映画でした。