ぶら~りネット探訪

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「うさぎが鬼に会いにいく」を読んだ

中村うさぎの「うさぎが鬼に会いにいく」を読んでみました。 この本で言う「鬼」とは最初は人殺しのことだったのですが、実際の殺人者でインタビューを受けてくれて、それなりに有名な人はなかなかいないようで、本物の人殺しは佐川一政植垣康博の2人になっています。他の8人の「鬼」は「鬼才」みたいな感じの人たちです。 インタビュー集のような形の本ですが普通の対話形式の書き方ではなく、ほとんど中村うさぎのエッセイのような形になっています。後半の日野日出志くらいからは対談相手の話よりも中村うさぎの自分語りの方が多くなってきて、しまいには校閲のチェックの人に中村うさぎの原稿に対する個人的な意見みたいなものまで書かれてしまったというエピソードは面白いのですが、自分語りが多くなってくると独り善がりな感じでつまらないですね。「噂の真相」の元編集長の岡留安則も登場してますが、中村うさぎは「噂の真相」に書かれたことを結構、根に持っているようですね。 偶然なのですが、この本を読み始めたときに三浦和義の自殺のニュースを知りました。三浦和義については、ほぼすべて中村うさぎ三浦和義についての考察で占められていて中村うさぎの自分語りはほとんどありません。そして三浦和義の「特異なキャラクター」とはどこまでもポジティブなキャラクターと書いていることが、今となっては非常に不思議な感じがします。ポジティブなキャラクターを裏付けるものとしては、もう一度生まれ変わったとしても、三浦和義で結構と言いきったり、13年以上拘置所にいたこともそれなりに楽しんだ、無駄ではなかったという発言があります。 この本で「鬼」についで多く出てくる言葉は「神」のようです。マツコ・デラックスは「道祖神」に例えられたりしてます。あとがきで美空ひばりの歌を聞いて引きこもりをやめた友人というのは確かマツコ・デラックスだったような気がします。あとがきで中村うさぎは眠れないときに薬を飲んで眠るよりも念仏を唱えた方が良いのではないかと書いてますかが、あまりにも短絡的な考えに笑ってしまいました。マルクスは「宗教は阿片」と言ってましたね。念仏(宗教)も薬もそんなに違いはないと思います。 うさぎが鬼に会いにいく
うさぎが鬼に会いにいく