ぶら~りネット探訪

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「トンデモ創世記2000―オタク文化の行方を語る」を読む

唐沢俊一志水一夫の対談集「トンデモ創世記2000―オタク文化の行方を語る」を読んでみました。

この本は1999年に出版された本で、サブタイトルは「オタク文化の行方を語る」となっていますが、内容のほとんどは二人の幼少期から現在(1999年当時)至るまでのオタクとしての生き方

振り返る内容になっています。

唐沢俊一は今でもよく自らを「オタク第一世代」と言ってますが私にはあまり「唐沢俊一=オタク」というのがピンときません。この本の中でも「エヴァンゲリオンは体質に合わない」と言ってます。私にとってはアニメより特撮あるいは落語の話題が非常に印象深いせいだと思います。この本の中で生まれて初めて寄席にいったときのことを覚えていて、そのときの桂文治の落語がCDになっている話はとても不思議で味わい深いものになっています。

とにかく、そういった非常に細かいエピソードが満載の内容となってます。唐沢俊一の弟で漫画家の唐沢なをきが「渡りアシスタント」をしていたときに、ある漫画の仕事場に100体くらい怪獣消しゴムがあって、その名前を唐沢なをきが全部いい当てたら「お前はみぢころがある」と言われてレギュラーのアシスタントになれたという話が私は気に入りました。

アニメや特撮の番組を録画して、CMの部分を捨てていたけれどある時、捨てていたCMの方が本編よりも面白いことに気づくいたと言う話もいいですね。「消えてしまうものにこそ価値がある」という考えなんですが、確かに音楽や映画でも売れたものはそれなり残っていくのですが、売れなかったB級な作品を残していくことが逆に大事になっていくというのは頷けますね。今なら石原真理子の映画「ふぞろいな秘密」ですね。東京ではロードショーが終わってしまいました。私は見逃してしまいましたがDVD化されのでしょうか。

「オタクは思想がないからダメ」という意見に対して逆に思想にとらわれていないからいいと反論していますす。「ガンダム反戦を訴えているから素晴らしい」とい意見が昔あったというのを本で知って笑ってしまいました。最近ではオタクでも思想的なものにとらわれて若い人が多くなっている気がします。

トンデモ創世記2000―オタク文化の行方を語る
トンデモ創世記2000―オタク文化の行方を語る