ぶら~りネット探訪

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「ダークサイド・オブ・ロック」を読んだ

「ダークサイド・オブ・ロック」を読んでみました。 この本はタイトルのとおりにロックやヒップ・ホップの暗黒面にスポットライトを当てた本です。タイトルはピンク・フロイドの「ダークサイド・オブ・ザ・ムーン(狂気)」のパロディですね。ピンク・フロイドについてもわずかですが取り上げています。 「死」、「魔」、「薬」、「狂」、「闘」の5つの章に分かれて、主に80年代後半から90年代にかけてのロック、ヒップ・ホップを中心に欧米のポピュラー音楽の暗部が語られています。グランジ、ギャグスタ・ラップが中心になっています。各章にそれぞれアルバム紹介のページがあるのですが、「魔」の章のトップにロバート・ジョンソンがあるのには笑いました。ロバート・ジョンソンは十字路で悪魔に魂を売って代わりにギターのテクニックをもらったという伝説がある人だからなのですが戦前の話です。 「死」や「薬」というのはロックではポピュラーな話題であまり目新しい話題はありません。「魔」というテーマもけっこう手垢のついた話題ですが、ノルウェーブラック・メタルの話はこの本で初めて知りました。教会を焼いたり、人を殺したり全く洒落にならないことをやっていてロック云々というよりも、カルト教団ような感じがしました。 ブラック・メタルの人たちも怖いのですが、それ以上に私がこの本を読んで怖いと感じたのはアメリカの保守派、キリスト教原理主義の人たちです。悪魔的なギミックを売り物にしているヘビメタ、ゴシック系のバンドを本気で悪魔と思って攻撃しているこの辺の人たちは、オジー・オズボーンマリリン・マンソンよりも恐ろしいですね。私は「イージー・ライダー」のラストシーンを思い出しましたが、ウエスト・メンフィス3事件について読むと、実際はもっと深刻のようですな。銃は平気で売っているのに「FUCK」と録音されたCDは売らないウォールマートやKマートのひっくり返った偽善ぶりも凄まじいです。 ダークサイド・オブ・ロック
ダークサイド・オブ・ロック