「僕らの音楽 対談集〈3〉」を読んでみました。この本はフジテレビで現在も放送されている「僕らの音楽」の鳥越俊太郎が出演し、インタビュアーを務めていた時期のインタビューをまとめたで2005年に出版された本です。
この本でインタビューが収録されているアーティストは175R/さだまさし/奥田民生/小室哲哉/華原朋美/藤井フミヤ/川嶋あい/大塚 愛/サンボマスター/EXILEのみなさんです。私はこの人たちのCDを一枚も持っていませんし、あまり興味がありません。 鳥越俊太郎が芸能人を相手にどんなインタビューをしているのかが興味があって読んでみました。
鳥越俊太郎が久米宏や筑紫哲也みたいにななれない理由が少し分かった気がしました。テレビで放送されるJ-POPの若いアーティスト(さだまさしや小室哲哉もいますが)へのインタビューということで明らかに手を抜いているというか、緩い感じが全体から感じられ、鋭いツッコミはほとんどありません。
鳥越俊太郎が今の音楽に詳しくないのは仕方のないことかもしれませんが、音楽以外の話題が、「生い立ちからデビュー~そして現在」というパターンしかないというのが芸がなさすぎますね。J-POPのアーティストなら雑誌や音楽番組やその他のメディアでそういった話はかなりしてきているはずで、そういったアーティストのファンもそういった話は見たり聞いたりしているはずなので、送り手も受けてもそういった話は飽きてると思うのですよ。私は初めて読む話がほとんどなのですが、その手の話で面白いと思ったものはひとつもありませんでした。もっと鳥越俊太郎の視点からアーティストの見えていなかった部分に光をあてるようなことをしないとインタビューとしては面白くありませんね。
この本で面白かったのは部分は、小室哲哉の後に華原朋美のインタビューがあって、華原朋美のインタビューの内容が小室哲哉との関係の話が半分以上だったところと、サンボマスターのインタビューでは攻守が逆転して、サンボマスターの山口隆が逆に鳥越俊太郎ツッコミまくっているのが笑えますね。山口隆の言っている内容は「しゃべり場」に出てくる10代が言うようなことなのに鳥越俊太郎がまともに答えられていないところが悲しくて笑えます。鳥越俊太郎はおそらくこのインタビューが原因で直腸癌になってしまとのではないかと思います。
テレビのインタビューをまとめたものであることや若手J-POPの人がほとんどということもあって内容が全体的に薄いのですがさだまさしや奥田民生、小室哲哉のインタビューはそれなりに面白いものになっています。さだまさしはほとんど曲を先に作って、それから詞を考えているというのが驚きでした。
僕らの音楽 対談集〈3〉