ぶら~りネット探訪

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「一度死んでみますか?―漫談・メメントモリ」を読む

島田雅彦しりあがり寿の往復書簡と対談で構成されている「一度死んでみますか?―漫談・メメントモリ」を読んでみました。 しりあがり寿が「ダ・ヴィンチ」で連載している「オーイ・メメントモリ」は毎回ではないのですが割りと読んでいるので、「オーイ・メメントモリ」のようなシニカルな感じの中にも笑いのある往復書簡&対談集なのかと思って読んでみたのですが、シニカルな話や深刻な話はあまりなく、2人の日常をめぐるいい意味でゆる~い感じのする内容になっています。 メメントモリというタイトルがついているので「死」に関する話はけっこう出てくるのですが、いつのまにか話がゆる~い方向に行くのがいいですね。肺がんのただれた肺の写真を「バロック的な肺だ」と言って綺麗だと思ってもいいんじゃないかとい島田雅彦の話は笑えます。しりあがり寿の4コマ漫画やカットもけっこう入っているのもいいですね。「行列のできる自殺の名所」や学校の授業で卒業文集を書くことになって、生徒たちは「え~」と言う感じでだらけているのが先生の「これは、みなさんが大きくなって、犯罪を犯したときにテレビにうつりますからガンバつてください」と言う生徒たちが必死に作文書き始めるのも面白いですね。 育児というか子供の話も割りと多き出てくるのですが、それと同じくらい出てくるのが酒の話で、島田雅彦は酒を飲みすぎて気分が悪くなったときにあと何分後に自分がゲロを吐くかがわかるそうです。また、バルコで催された「しりあがり寿歴史資料館」ではしりあがり寿がゲロを吐いたことがある駅が点灯する「東京路線図」があったそうだ。 こんなことばかり書いてしまうと「笑い」の本のように思われるかもしれませんが、そういう本です。立川談志は「死まで茶化すことをユーモアという」と言ってました。 一度死んでみますか?―漫談・メメントモリ
一度死んでみますか?―漫談・メメントモリ