「元アイドル」を読んだ

吉田豪のインタビュー集、「元アイドル」を読んでみました。この本は吉田豪が元女性アイドルにインタビューしたものをまとめたもので、この本に登場する元アイドルの人たちは80年代のアイドルが中心になっています。 この本に登場するアイドルは、杉浦幸、矢部美穂、いとうまい子、細川ふみえ、大沢逸美、安原麗子、吉井怜、生稲晃子、新田恵利、岩井小百合、伊藤つかさ、中村由真、大西結花、我妻佳代、胡桃沢ひろこ、宍戸留美、嘉門洋子、藤岡麻美、八木小織、緒方かな子、花島優子、杉田かおる等のの22人。 ボリュームの割にはサラッと読めてしまう本なのですが、内容はかなり濃いものになっています。「アイドルの中の人も大変だな」という感じですね。ここに登場するほとんどの元アイドルの人たちはアイドル時代に精神的に壊れてしまった体験があり、現在はなんとかそこから克服しているようです。 芸能人はよく「夢を売る商売」と言われますが、この本では芸能プロダクションの実態みたいなものも暴かれていて、「衣装代が自腹」という元アイドルが何人もいたりします。「あとがき」で吉田豪が書いている「ヘアヌード写真集を出せば給料3倍にしてやると事務所言われたが、そのときの給料が5万円だから3倍になっても15万」という笑えない笑い話などもかなりあります。結局、「夢を売る商売」と言っても芸能プロダクションにしてみればアイドルもアイドルのファンも騙してナンボの商売なんだと改めて思いました。「子供だましのモンキービジネス」と言うやつですね。 吉田豪が元アイドルとツーショットで写真に写っているのがいいですね。吉田豪は割といい男なので気になりません。緒方かな子とのツーショットのの写真で吉田豪はガンダムの富野由悠季の顔が書かれたTシャツを着ているのですが、これは緒方かな子がオタクだから、あわせたのでしょうか？また「あとがき」の吉田豪の文章には熱い男気を感じさせるものになっていて、この「あとがき」のためにこの本が「あの人は今」みたいなありがちなインタビュー集とは一味違ったものにしています。 余談ですがこの本には収録されていない、千葉麗子、Kei－Teeのインタビューも読んでみたと思いました。 元アイドル!