ぶら~りネット探訪

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吉田豪の『超人間コク宝』を読んだ

吉田豪のインビュー集『超人間コク宝』を読んでみました。この本の初版は2020年9月です。 コメディNo.1前田五郎から始まり、敏いとうと、つのだ☆ひろ、シルク、川田利明坂口杏里手島優など19人のインタビューが収録されています。 前田五郎のインタビューについては吉田豪がラジオやYou Tubeで概要をかなり喋っていたので、予想どおりの内容でした。中田カウス吉本興業や吉本の芸人仲間への恨み節が延々と語られています。敏いとうについても以前に耳にした内容の詳細が語られている感じだったので新鮮味はありませんでした。 面白かったのはつのだ☆ひろとシルクですね。つのだ☆ひろ日本のロックのレジエンドだと言うことは知っていましたが本人の口から当時の話を聞くというインタビューは見たことがなかったので新鮮でした。当時、加藤和彦の腰巾着的な存在だった、つのだ☆ひろが自我に目覚めて独立したくなったというのがサディスティック・ミカ・バンド脱退の理由のようです。当時(グラム・ロックが流行っていた頃)のつのだ☆ひろ加藤和彦の格好を真似していたそうで髪も七色に染めていたそうです。グラム・ロックの頃は髪フサフサで後にさびしくなるのはなんだかブライアン・イーノみたいですね。プロレスについての話も面白かったですね。 シルクはアナーキーの親衛隊でイギリス留学もしていて、現地でピンク・フロイドのライブを見に行ったり、アナーキーがロンドンでレコーディングしたときに付いて行って、隣のスタジオにザ・ジャムがいてポール・ウェラーに会ったりしたそうです。解散直前のスタイル・カウンシルの大阪公演の後、楽屋口で出待ちをしていたらポール・ウェラーが出てきて一緒に写真を撮った話が興味深かかったですね。ポール・ウェラーはロンドで会っていたことは覚えていなかったそうです。 川田利明の現在のラーメン屋の話からプロレス時代の話、特に金に関する話が具体的で生々しくて面白いですね。ジャイアント馬場の死によって分裂、縮小していった全日本プロレスの話が悲しかったですね。川田利明はプロレスの世界もラーメン屋の世界も寄らば大樹の陰的な結論が最初に語っているですが、川田利明の今までの道のりをみているとそうでもないところも面白いところです。 田代まさしの息子である田代タツヤがパブリック・エナミーのTシャツを着ていたのも面白かっです。現在、田代まさしの世話を焼いているクールスの佐藤秀光は山下達郎横山剣を小間使いと呼んでいるのですが具体的な話が殆どなかったのが残念でした。ラッツ&スターの曲で褒めていたのは『Tシャツに口紅』でした。 前科おじさんこと高野政所のインタビューはこのシリーズに出てくる人たちとは全く傾向が違いとても新鮮でした。見た目的にはこの中に混じっても全く違和感はないんですけどね。高野政所のことはTBSラジオなどで前から知っていましたが、TBSラジオに出る前のことはほんとんど知りませんでした。さすがに脱法ドラッグ大麻所持による逮捕に関する下りは生々しいものがあります。KIRINJIのアルバムやライブに参加していた鎮座DOPENESS大麻所持で逮捕されていたことはこのインタビューで知りました。 ハーリー木村という人はこの本を読むまで知らなかったのですが、『ウルトラマ80』や『未来警察ウラシマン』の主題歌を歌っていたり、海援隊の『JODAN JODAN』を作曲した人たでした。この人のインタビューも半分くらいは薬物の話でした。『JODAN JODAN』は電話でハーリー木村が歌ったものを武田鉄矢が録音したという冗談みたいな話でした。 とにかく全体的に濃いインタビューが詰め込まれた本でした。 超人間コク宝 - 吉田豪
超人間コク宝 - 吉田豪