IMAXで『AKIRA』を再上映していたので見てみました。
緊急事態宣言が解除された後に見た1本目の映画になります。予告の前のCMが1本しかなく、予告も『ムーラン』、『トップガン マーヴェリック』、『TENET テネット』、『ドクター・ドリトル』の4本で緊急事態宣前と変化はなく、スクリーンが暗転する時間がかなり長かった気がします。広瀬アリスの東京都知事選挙のCMもやっていました。
『AKIRA』は原作の漫画も1988年の公開時もビデオでも見たことがなく、今回初めて見ました。大友克洋が苦手というわけではなく、『ショート・ピース』、『ハイウェイスター』、『さよならにっぽん』などは読んでしまいました。『MEMORIES』も公開時に見ています。大友克洋の絵を初めてみたのはNHK教育で放送されていた若者向け番組『YOU』のオープニングのイラストだったと思います。
双葉社の『漫画アクション』などで描いていた大友克洋が『AKIRA』で一気に表舞台で大ブレイクしたのに非常に驚いた記憶があります。当時、第二次UWFの興行も成功していて、前田日明が『AKIRA』の公開イベントに呼ばれていた記憶があります。
IMAXでアニメーションを見たのは今回が初めてだったと思います。30年以上前のアニメなのでさすがに絵の質感は時代を感じます。『地獄の黙示録』も最近、IMAXで再公開されていたのを見ましたが、実写のせいかそれほど古さは感じませんでした。
金田や鉄雄のバイクが疾走するシーンは『レディ・プレイヤー1』と比べても遜色ない迫力を感じました。逆にヘリコプターが飛ぶシーンが今一つでヘリコプターのシーンは押井守の方が上手いのではないか思いました
公開当時も話題になっていた芸能山城組による音楽は確かに面白いのですが、ケチャやガムランは今になってみると80年代の流行の1つみたいなもの様に感じられました。ゲートリバーブ、オーケストラヒットほど時代を象徴する音ではありませが、今聞くと80年代感は拭えません。反政府ゲリラの描き方も70年安保くらいいで時間が止まっているように見えます。
鉄雄が暴れまわるクライマックスも長すぎてメリハリがなく非常に単調に感じられて、単純に『童夢』や『キャリー』をスケールアップしたようにしか見えませんでした。『老人Z』のクライマックスの方が好きですね。
色々とケチを付けてきましたが、このアニメがその後の押井守のパトレイバーや攻殻機動隊、庵野秀明のエヴァンゲリオンやその他のアニメに影響を与えたのは明らかですね。エンドロールではGAINAXの名前もありました。
『MEMORIES』もIMAXで見てみたいですね。最近、『最臭兵器』の一部をYou Tubeで久しぶりに見ました。エヴァンゲリオンやシン・ゴジラでの自衛隊の描写は兵器や幹部の動きも含めて『最臭兵器』をお手本にしているように見えました。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件の年の暮に『MEMORIES』は公開されていました。
AKIRA 4Kリマスターセット (4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc) (特装限定版) - 大友克洋