ぶら~りネット探訪

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『宇宙人東京に現わる』を見た

川崎市市民ミュージアムの開館30周年記念『大映特撮映画特集』で『宇宙人東京に現わる』を見てきました。

『宇宙人東京に現わる』は1956年公開の島耕二の監督作品。島耕作ではありません。この映画についてはほぼ予備知識ゼロの状態でみました。ヒトデ型の宇宙人の姿がとにかく強烈です。

東京に謎の円盤の目撃情報が多発、さらにヒトデ型の宇宙人の姿も目撃される。それは地球より高度な文明を持つパイラ人が原水爆による軍拡競争をしている地球人たちに警告をするためだった。ヒトデ型の姿が地球人に恐れられていることを知ったパイラ星人は帝劇のトップスター青空ひかりの姿に変身し、記憶喪失の水野銀子として地球に送り込み松田博士を始めとする科学者たちに接触することに成功する。水野銀子は松田教授が研究している原水爆以上の破壊力をもつ元素「ウリウム101」の研究の中止を求めるが聞き入れられない。水野銀子は新天体Rが地球に接近していることも伝えた。新天体Rの接近の影響で世界各地で地震津波などの天変地異が多発し、地球の最後がせまる、というお話。

ヒトデ型のパイラ星人のデザインは岡本太郎によるものだそうです。ちなみにパイラ星人は爆発しません。パイラ星人が作戦会議するときのセリフが全て字幕というのには驚きました。

パイラ星人のデザインを始めとして、ツッコミどころがたくさんあって、なんとも楽しい映画でした。冒頭の天文学の博士が仕事帰りによる居酒屋の名前が「宇宙軒」というのがたまりませんでした。あの博士が乗っていた電車と降りた駅がどこなのかもとても気になりました。松田博士を初めてする学者さんたちはなぜか家族ぐるみの付き合いをしているところはまぁ良しとして、天文学の博士の娘が働いている幼稚園の園児たちが天変地異が多発し始めると天文台に逃げ込む展開には驚きました。

青空ひかりの舞台で踊るシーンがけっこう長めでした。タップダンスのシーンで足元が写るとなぜかタップシューズではなくハイヒールを履いているのはご愛嬌ですね。青空ひかりを演じていた苅田とよみという女優さんの微妙な美女ぶりも良かったです。

天文学者役で川崎敬三も出演していました。私は『アフタヌーンショー』の「そうなんです、川崎さん」しか知りません。若い時はかっこよかったですね。

宇宙人が侵略者ではなく友好的な存在として描かれているのは『地球の静止する日』を下敷きにしているそうです。最近ではドゥニ・ヴィルヌーヴ監督でエイミー・アダムス主演の『メッセージ』もやって来る宇宙人は侵略者ではありませんでした。

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