ぶら~りネット探訪

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『万引き家族』を見た

是枝裕和監督、第71回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の『万引き家族』を見ました。

是枝裕和監督の映画は『空気人形』しか見たことがありませんでした。カンヌでパルムドールを獲ったということで見てみることにしました。

シネコンのでっかいスクリーンで安藤サクラリリー・フランキーの裸を見るのがとても不思議な気分でした。リリー・フランキーの裸を映画で見たのは『ぐるりのこと。』以来ですね。リリー・フランキーはメジャーな映画にもけっこう出ていますが安藤サクラの出ている映画を見るのはだいたい早稲田松竹です。安藤サクラを初めて映画で見たのは『愛のむきだし』です。早稲田松竹で『空気人形』との二本立てでした。

安藤サクラの演技は相変わらず凄いものがありました。素なのか演技しているのか分からないですね。もちろん演技なんですが安藤サクラのパートは全部ドキュメンタリーみたいにみえます。安藤サクラに比べると樹木希林は普通に演技をしているように見えました。ケイト・ブランシェット安藤サクラの泣く演技をまねしたというエピーソードにも驚きました。ハリウッドのオスカー女優にまねされる安藤サクラパルムドールも凄いけど、こっちの方もすごいですね。

お話の方はフジテレビの『ザ・ノンフィクション』やNHKの『ドキュメント72時間』を見ているような感じがしました。しかし、赤の他人同士が何かの縁で家族として暮らし、もしかしたら血縁関係以上の絆で結ばれていたかもしれないという部分は少しファンタジーにも感じられます。OLH(a.k.a.面影ラッキーホール)の歌詞の世界に通じる部分も感じました。

コロッケ(食べ物の方)の食べたくなる映画でもありました。実の親に虐待されている「ゆり」を連れて帰るシーンや終わり近くのリリー・フランキーと祥太がカップ麺にコロッケを入れて食べるシーンが印象的でした。あの後、リリー・フランキーと祥太は分かれるわけでコロッケはこの映画では出会いと別れのキーアイテムみたいなもになっていました。

素麺を食べている間に安藤サクラがも催してきてリリー・フランキーと昼間からファックするシーンも生々しく良かったです。安藤サクラの背中に貼り付いたネギを舐めるリリー・フランキー、情事の後にテーブルに垂れている素麺。昔の日活ロマンポルノやATG映画にありそうなシーンでした。

松岡茉優のJKリフレのシーンはガンバっているのは分かりますが、限界を感じてしまいました。池脇千鶴の嫌味な警察官は良かったですね。

音楽はかなり少なめでした。エンドロールでかかる曲が素敵だと思っていたら音楽は細野晴臣でした。

万引き家族【映画小説化作品】