ぶら~りネット探訪

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映画『鈴木先生』を見た

河合勇人監督、長谷川博己主演の映画『鈴木先生』を見ました。

ドラマ版の『鈴木先生』は低視聴率の割に評判が良かったことは知っていました。しかしドラマは1回も見ていません。原作の漫画は3巻くらい読みました。原作の漫画は確かに面白いですね。全く新しいタイプの学園モノという感じですね。夏目漱石の『坊ちゃん』から始まる日本の学園モノの最新バージョンという感じです。

さて映画『鈴木先生』ですが、かなり残念な映画ですね。ありきたりの言い方になりますが、テレビドラマをそのまま劇場のスクリーンに写した映画という感じです。

映画でしか出せないスケール感や特別なアイデアが全くありませんでした。映画として見た場合吉永小百合の『北のカナリアたち』の方が木村大作が撮る美しい風景がある分いくらか優れている気がします。

生徒会選挙を中心に、その投票日に起こる卒業生による立てこもり事件が大きな柱になっています。生徒会選挙のエピソードはまずまず面白いのですが、立てこもり事件は凄く雑な感じしました。社会に上手く適応できない人間が暴発する話は今まで何度も映画や小説のネタになってきているのにこの映画では全くと言っていいほど目新しさがありませんでした。「ちょっとお洒落な『中学生日記』」といった感じですね。

残念な映画ですが、面白いところもいくつかありました。一番ショックだったのは富田靖子の怪演ぶりですね。原作漫画では電波を受信してしまうよな困ったハイミスの教師といった感じですが、富田靖子の笑顔が凄すぎました。富田靖子があんな電波な役を演じるなんてびっくりしました。富田靖子は元々童顔で、歳はとってもそんなに老けたり、生活感がそれほどなく、顔も整っているので余計に笑顔が怖く感じました。

引きこもり役を演じた浜野謙太も良かったです。この人は初めて見ました。もともとはミュージシャンでSAKEROCK在日ファンクのメンバーだそうです。立てこもり事件も風間俊介じゃなくて浜野謙太がやった方が良かったと思います。もし『沖雅也物語』といったドラマや映画を作るとしたら、沖雅也の養父でマネージャーだった日景忠男の役は浜野謙太でやってもらいたい。若い時の宮崎駿も似ているようにも見えますね。『宮崎駿物語』でもいけるかもしれません。

エンドロールで窪田正孝の名前があったので、どこで出ていたか分リませんでした。後で調べてみたら卒業生の白井の役でした。『ケータイ捜査官7』、「十三人の刺客」』、『ゲゲゲの女房』などで窪田正孝は知っていました。窪田正孝は『僕たちは世界を変えることができない。』という映画にも出ていました。『僕たちは世界を変えることができない。』は向井理が主役で窪田正孝柄本佑向井理の友達役でした。この三人は『ゲゲゲの女房』では水木サンとアシスタントでしたね。ちなみに映画『鈴木先生』のキャッチコピーは「常識を打ち破れ、世界は変わる」のようです。

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