ぶら~りネット探訪

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『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』を読んだ

西原理恵子の『生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント』を読んでみました。 西原理恵子どんな形で悪知恵を授けてくれるかと言いますと、それは人生相談スタイルでございます。仕事、家庭、男と女、性格、トラブルの5つのジャンル、全部で60の相談に西原理恵子が答えています。 西原理恵子の人生相談の技術はかなり高いです。奇をてらっていながら、説得力があり、最後には納得させられます。読売新聞の「人生案内」の高橋秀実のスタイルに近いものがあります。当然、西原理恵子の方がストレートで下品です。 第1章は仕事についての相談なんですが、ほとんどの相談がありきたりで面白くありません。しかし、西原理恵子頓智の効いた回答で面白くなっています。会社でTOEICの受験が義務付けられた英語が苦手なサラーリーマンには「フィリピンパブに行け!」と説き、カツラを被って来た上司にどう対応すればいいかという悩みには「あえて地雷を踏みに行くべし」と答えています。ヅラネタでは女性の美容整形についても語っていて、「男の髪の毛とチンコを合わせたものが女の顔」だと説いています。 (奥さんとは死別した)60代の父が30代の女性と同棲、最近妙にやつれていきているという娘の相談に対しては「腹上死したらラッキーと思え」と答えています。家族でいがみあったり、寝たきりになったりするより、若い女に夢中になる方がましということです。 美人で気に強いタイプの女をなんとか口説いて付き合ってみたら、アソコが臭いという相談には「すそワキガ」の可能性が高いので「しっかり治してから舐めろ」と答えています。 モノが捨てられないことで悩んでいる人には捨てるのではなく、人にあげることにすればいいと提案しています。ネットやフリマを利用するのはありがちなアドバイスですが、西原理恵子の場合、絵本やおもちゃを保育園に勝手に置いてきたことがあるというのは驚きました。「万引き」では「万置き」だそうです。 マツコ・デラックスの人生相談を読んだ時は割りと相談を真正面で受けて、ストレートでオーソドックスな回答をしていました。西原理恵子の回答は本人はそんなに意識はしているつもりはないと思うのですが、捻りの効き方だ尋常ではないですね。私は好きですが、こういったものに本気で目くじらを立てて怒ったりする人も多かったりしますね。「はじめに」でお笑い芸の家族が生活保護を受けていた話に触れていて、貰えるものは貰っておくのが西の文化だと語っています。この辺で怒りが沸くようならこの本は読まないほうがいいかもしれません。 生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)
生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)