ぶら~りネット探訪

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『映画 ひみつのアッコちゃん』を見た

川村泰祐監督、綾瀬はるか主演の『映画 ひみつのアッコちゃん』を見ました。

『映画 ホタルノヒカリ』が酷い評判だったので、綾瀬はるか主演の映画はどの程度酷いのか確かめてみたくて見てみました。

結論から言いますと、思っていた程ひどい映画でなく、それなりに楽しめました。最近の漫画やアニメの実写化された映画の中では比較的マシな方だと思います。少なくても『SPACE BATTLESHIP ヤマト』、『あしたのジョー』や『逆転裁判』よりも楽しめました。

メイクやお洒落が大好きで、大人の世界に憧れる10歳の加賀美あつ子が鏡の精にもらった魔法のコンパクトで華麗にに変身。偶然、出会った赤塚化粧品のエリート社員、早瀬尚人にスカウトされ赤塚化粧品でアルバイトをすることになる。赤塚化粧品は歴史と伝統がある化粧品会社たが最近は売上が低調で経営危機に陥り、企業買収と大幅なリストラが行われそうになる。早瀬とアッコちゃんが赤塚化粧品再生のために奔走するというお話。

プラダを着た悪魔』と『ハゲタカ』と『プロジェクトX』を足して『ひみつのアッコちゃん』で割り、さらに大幅にゆる~くした感じの内容です。会社モノ、サラリーマン漫画的な要素が濃い感じですが基本的にコメディです。予告を見ているラブコメかと思っていましたが、ラブの要素はほとんどありません。企業買収とコスプレという要素は深田恭子がやっていた『専業主婦探偵~私はシャドウ』にちょっと似ている感じもします。シーンが変わるたびに綾瀬はるかの衣装が変わるのは昔の水野久美の出ている怪獣映画みたいな感じもしました。水野久美が出いたのは東宝でしたが、『映画 ひみつのアッコちゃん』は松竹でした。

株主総会のエピソードや会社の描き方に全くリアリティがないからダメだという感想がネットのレビューで多く見られますが、基本的にファンタジーなコメディで綾瀬はるかのコスプレを楽しむ映画なので、細かいツッコミは野暮な感じがします。

綾瀬はるかのコスプレが一番の見所ですが、谷原章介大杉漣吹石一恵が10歳のアッコちゃんが変身しているというシーンも見所です。特に大杉漣のキュートな演技が笑えます。

岡田将生が演じる早瀬と子供のアッコちゃんは遊園地で出会うのですが、この遊園地が昔ながらの遊園地という感じで驚きました。浅草の花やしきかと思ったらエンドロールであらかわ遊園となっていました。

アッコちゃんが総理大臣夫人に変身してステマを仕掛けるエピソードで、総理大臣夫人を演じていのは漫画家の内田春菊でした。全く関係ありませんが、内田春菊の描いた東京電力のマスコットキャラクター「でんこちゃん」は福島第一原子力発電所事故の影響で2012年3月31日をもって契約終了となっています。

最初は契約金がいっぱいもらえるスポーツ選手と結婚したいと言っていたアッコちゃんが、赤塚化粧品で働いた後は自分の仕事に誇りを持っている人と結婚したいと変わっていたところもちょっと良かったですね。ラストの10年後のエピソードは『ハウルの動く城』や細田守版『時をかける少女』の「未来で待ってる」のその後を描いたような感じ、蛇足かと思いましたがちょっとグッとくるものがありました。

アッコちゃんが通っている大学を早稲田大学算数学部と語っているのは笑いどころなのですが、赤塚不二夫が原作なのでバカ田大学と言って欲しかったですね。そこが一番残念でした。

映画 ひみつのアッコちゃん (小学館文庫)