ぶら~りネット探訪

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『マツ☆キヨ』を読んだ

『マツ☆キヨ』を読んでみました。『マツ☆キヨ』と言ってもマツモトキヨシに関係する本ではありません。マツコ・デラックス池田清彦の対談本です。

池田清彦という人はこの本を読むまで知りませんでした。生物学者の先生でマツコ・デラックスとテレビのバラエティ番組で何度か共演したことがきっかけでこの対談本が作られたそうです。

私はテレビでブレイクする前からマツコ・デラックスを知っていて注目していました。しかし、テレビで、しかも地上波でブレイクするとは想像していませんでした。最近、あまりテレビのバラエティ番組をみることがなく、マツコ・デラックスの姿を見るのは『5時に夢中!サタデー』の「問題発言で振り返る! ゆるっと一週間!!」のコーナーくらいです。

本の中のマツコ・デラックスはシリアスと言うか硬めの話が多いのですが、この本はその中でもかなり硬めです。しかし、決して分か辛いとか読みにくい本ではありません。笑える部分もいっぱいあります。ちなみにマツコ・デラックスの「まえがきにかえて」の掴みは池田清彦がなぜAカップの女性が好きかという話題です。

この本は2011年の8月に出版された本で、東日本大震災からそれ程日が経っていない時に対談が行われため、震災、原発事故などの話題が多めになっています。なぜ東北で大震災が起こったのか、東京'(中央)と東北(地方)の関係について語っている部分は、押井守の『コミュニケーションは、要らない』で書いていたことにけっこう似ていたのには驚きました。

核燃料処理推進キャペーンのCMのオファーがマツコ・デラックスのところにも来たという話題にも驚きました。マツコ・デラックス原発や核燃料処理は全く結びつかないし、マツコ・デラックスがそんなCMに出るとは考えにくいですよね。

インターネットを始めとする情報化社会の話題はけっこうありきたりな批判で終わっているのは少し残念でした。マツコ・デラックス養老孟司が時々、記憶が飛ぶ一過性健忘症だという話はけっこう興味深いものがありました。

サラ金の取り締まりをキツくしたら、過払い請求をやってくれる法律事務所が儲かるようになって、サラ金のCMが減って、かわりに法律事務所のCMが増えたという話も面白かっです。

亡くなった政治家の中川昭一のことをマツコ・デラックスは好きだったそうで、中川昭一も興味があり、中川昭一の方から一度食事でもしながら話を聞きたいと言ってきたそうです。中川昭一タカ派のイメージが強く、マツコ・デラックスが嫌いな石原慎太郎とイメージが近い感じがするんですが、そうではなかったようです。もし、中川昭一マツコ・デラックスの対談が実現していたら、確かにそれは面白いものになったと思います。残念です。

マツコ・デラックスのことばかり取り上げてしまいましたが、池田清彦マツコ・デラックスに劣らず、けっこ面白い学者さんですね。

マツ☆キヨ