ぶら~りネット探訪

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『バンド臨終図巻』を読んだ

この本は古今東西のバンド、グループ、ユニット、デュオなど総勢200組みの解散の理由を調査したものです。 基本的に新聞、雜誌の記事の情報を元に書かれていて、バンドの当事者や関係者に対する取材などは一切行われていません。そのためこの本では新たに発見された真相みたいなものはほとんどありません。あくまでもバンドや関係者が公式に発表した情報を集めて整理し直したかたちです。 こんな紹介をするとあまり面白そうな本に感じないかも知れませんが、一見、無味乾燥に思われる客観的な情報が意外にも面白く感じられました。特に洋楽のロックバンドも日本のアイドルグループも演歌のグループも解散に至る経緯という点で特に別け隔てなく取り扱っている所がこの本の面白いところで特徴になっています。最初に登場するバンドが「ハナ肇とクレージーキャッツガチョーンというかウンジャラゲというかホンダララという感じシビレました。殿さまキングスも扱われていたのにも驚きました。全く関係ありませんが、私は殿さまキングスという名前から私はナリタキングオーという競馬馬の名前を連想してしまいます。 70、80年代の洋楽のバンドの解散についてはけっこう知っている話が多かったので、あまり新鮮味は感じませんでした。アイドルグループについての項目がかなり充実していて、ジャニーズに関しては、ジャニーズ、フォーリーブスから男闘呼組光GENJIくらいまでが取り上げられています。 フォーリーブスの解散の理由は人気の低迷が一番の理由なのですが、30歳を過ぎたアイドル、結婚し家庭を持ったアイドルがこの時代には存在しなかった(できなかった)というのが今の時代から考えると隔世の感があります。 80年代半ばにBaBeというユーロビートのカバーを女の子二人組がいましたが、メンバーの一人がデキ婚で解散しています。最近ではアイドルのデキ婚もそんなに珍しくなくなっていますね。「歌は世につれ、世は歌につれ」などと言いますが「アイドルは世につれ」という事をこの本で強く感じました。 もう一つ改めて感じたのは、プログレというのは昔からプログレというジャンルの中で離合集散というかシャッフルを繰り返してということですね。エイジアというプログレのスーパーグループみたいなバンドもありしたねぇ。なぜかエイジアはこの本では取り上げられていませんでした。ジョン・アンダーソンとキース・エマーソンロバート・フリップが組むということはないのでしょうかね。 プリンセス・プリンセスが載っているのにゴーバンズは載ってなかったり、じゃがたらINUは載っているのに成海璃子も聞いているというスターリンは載っていなかったり、正直、この本には若干物足りない部分もあります。R&B、ヒップ・ホップ関係があまり扱われていません。 あと細かいツッコミとしては薬丸裕英が現在、司会を務めているのが昼のバラエティーと書かれているのには笑いました。やビートルズの『アビイ・ロード』をチャート1位から引きずり落としたアルバムがレッド・ツェッペリンの『レッド・ツェッペリン II』というのも初めて聞きました。キング・クリムゾンの『クリムゾン・キングの宮殿』という話はよく聞きます。まっ、でもこの話自体も都市伝説みたいなものらしいようです。 バンド臨終図巻
バンド臨終図巻