ぶら~りネット探訪

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『歌鬼(Ga-Ki)~阿久悠トリビュート』を聞く

作詞家、阿久悠のトリビュート盤『歌鬼(Ga-Ki)~阿久悠トリビュート』を聞いてみました。阿久悠さんは2007年に亡くなっています。作詞家のシングル盤の総売り上げ枚数は現在でも1位だそうです。ちなみに2位は松本隆で3位は小室哲哉。 『恋のダイヤル6700』の音速ラインと『ペッパー警部』のMizrock以外は聞いたことがある歌手ばかりで、この2曲以外はそれなりの水準の出来だと思います。 筒美京平トリビュートでも取り上げられていた『たそがれマイラブ』がここでも取り上げられています。歌っているのは中西桂三です。アレンジはジャズのラグタイム風になっていて、なかなか良いですね。 『熱き心に』を歌う元ちとせの何とも言えない不思議な感じがします。作曲は大瀧詠一です。この曲は元ちとせ阿久悠を歌うというよりも元ちとせ大瀧詠一を歌うという感じで私は聞いています。元々この曲はCM用に作られた曲で、前作が森進一の『冬のリビエラ』で作詞は松本隆で、CM製作サイドとしては『熱き心に』も松本隆で行くつもりだったそうですが、小林旭の歌には松本隆はあわないのではないかという大瀧詠一の判断から、作詞を阿久悠さんに依頼したそうです。 『時の過ぎゆくままに』の工藤静香(ギターは押尾コータロー)も悪くはないのですが、声が少し甘すぎる感じします。もう少し枯れた感じの声ならもっといい感じになったと思います。甲斐よしひろの『朝まで待てない』も悪くはないのですが、バックの演奏が綺麗にまとまり過ぎている感じがします。モップスのオリジナルと比べて聞くとどうしても迫力不足な感じが否めません。 山崎ハコの『ざんげの値打もない』は完全に山崎ハコの世界と言う感じですね坂本冬美もカバーしているのは聞いた事があるのですが、実は私はこの曲のオリジナルは聞いたことがありません。清水ミチコの『酔いどれ女の流れ唄』の元ネタがこの曲だというのが分かりました。 一青窈は『白い蝶のサンバ』を歌っています。どうでもいいのですが、私はこの曲を聞くと和田アキ子がCMで歌っていた「長谷園の麻婆春雨」を思い出します。 阿久悠さんの歌詞についてこのCDの11曲だけを聞いて、判断することは当然できませんが、私が阿久悠さんの歌詞からするイメージは「ザ・歌謡曲」あるいは「昭和50年代」(実際の阿久悠さんの活躍時期は昭和40年代から始まっていますが)という感じです。いい意味で職業作詞家の一つの完成形だと思います。しかし、あまりにもヒット曲が多かったり、色々なジャンルの曲に詞を書いているためか「阿久悠のこの1曲」あるいは「阿久悠の型」みたいなのものがよく分かりません。 歌鬼(Ga-Ki)~阿久悠トリビュート~
歌鬼(Ga-Ki)~阿久悠トリビュート~