ぶら~りネット探訪

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「Monster CHAPTER.2 戦慄の誕生日」を読んだ

浦沢直樹の「「Monster」の第2巻を読んでみました。 20歳の誕生日を目前にしたヨハンの双子の妹ニナ・フォルトナー(アンナ・リーベルト)のエピソードからこの巻は始まります。ニナはハイデルベルグ大学に通う女子大生で検察官を目指しています。ドイツ人ですがなぜか合気道のサークルに入っています。一見、ごく普通の女子大生に見えるナニですが10歳以前の記憶がなく、闇の中からあらわれるモンスターの悪夢に悩み、大学のカウンセリングルームを定期的に訪れています。そんなニナのパソコンに「もうすぐ、迎えにいくよ」というメールが届きます。ヨハンとニナの足取りを追うDr.テンマはなんとかハイデルベルグまでたどり着くのですが・・・、という展開です。 相変わらず、起伏に富んだ展開に引き込まれます。伏線の張りかと回収も鮮やかですね。ニナの合気道やDr.テンマのネクタイなどはストーリーのアクセントになっています。この巻の時間の設定は1995年くらいだと思うですが、このころはまだインターネットは普及しておらず、ニナはパソコン通信でメールを受信しいます。そして、携帯電話もまだ普及していません。フォルトナー家が襲撃される際には固定電話の電話回線が切られてます。ここ10年ちょっとの通信技術の進化の激しさを改めて感じました。 脇役のキャラクターの描き方も丁寧で深みがあっていいですね。ミュンヘンでDr.テンマが出会ったヨハンを知る老人とDr.テンマに銃の撃ち方を教えた元傭兵のヒューゴー・ベルンハント、ヒューゴーと一緒に暮らす少女が特に印象的ですね。ニナの所属する合気道サークルのスズモトセンセイはなんとなく佐川君を思い出します。 ミュンヘンでヨハンに英語とフランス語を教えた元Uポートの乗組員だった老人が話す12歳のヨハンの姿がなんとも興味深く感じました。ヨハンは老人にUポートの話聞くのが好きで特にUポートが連合軍の攻撃を受けてた時の話を何度も聞いたそうだ。ヨハンは死の淵にたった人間がどんな反応をするのか強い興味を持っていたと老人は語っています。私はなんとなく「ダークナイト」のジョーカーを思い出しました。 Monster (2) (ビッグコミックス)
Monster (2) (ビッグコミックス)