ぶら~りネット探訪

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「書いた落語傑作選〈2〉 (立川談志遺言大全集)」を読んだ

立川談志遺言大全集」の第二巻「書いた落語傑作選〈2〉」を読んでみました。 この本に収録されている落語は「洒落小町」、「堪忍袋」、「万病円」、「勘定板」、「小猿七之助」、「田能久」、「人情八百屋」、「平家物語」、「権助提灯」、「俥屋」、「粗忽長屋」、「鉄拐」の12席です。 私はこの12席中5席は「ひとり会」のCDで聞いたことがあります。全く初めて知る噺も半分くらいありました。「平家物語」(「源平盛衰記」)」、「権助提灯」や「鉄拐」は噺自体も面白いせいか、書いたものを読んでも面白いですね。「平家物語」はほとんど地話で、話が平家物語だけでなく他の話にやたらと飛ぶのですが、読んでいても話の進み方にギクシャクした部分が全く感じられないのが素晴らしいですね。 「俥屋」は書いた落語としてはこの本で初めて発表したもので、他の落語と比べると最近の談志の言うところ「イリュージョン」の部分が多めになっています。そのせいか他の噺と印象が若干違います。 おまけのCDで談志自身が語っていますがこの本の胆は「勘定板」なのでしょう。私はこの本で初めてこの噺を知りました。噺としてはありがちなコミュニケーションのズレから生じるトラブルを笑う噺なのですが、それが下ネタになっているわけです。非常にしょうもないベタな話なのですが、まぁいいんじゃないでしょうか。 ただ「小猿七之助」はやはりCDで聞いて方がいいですね。この話は落とし話ではなく、講談の抜き読みで、私は話それ自体はそれほど面白いものには感じられないのですが、談志の話のリズムを非常に心地よく感じていました。こうして書いたものではそういったリズムは残念ながら感じられませんでした。 書いた落語傑作選〈2〉 (立川談志遺言大全集)
書いた落語傑作選〈2〉 (立川談志遺言大全集)