パトリック・マシアスの「オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史」を読んでみました。
パトリック・マシアスとは映画評論家の
町山智浩が
アメリカで見つけたオタクライターで
TBSラジオ「ストリーム」の「コラム花道」にも何度か出演してました。
この本はまず表紙が衝撃的です。「
うる星やつら」の
ラムちゃんのコスプレをした白人の女の子がデカデカと表紙になっています。特にコスプレをしている白人の娘の顔やスタイルが悪いというわけではないのですが、何とも言えない怪しさを醸し出しています。左下に「
デ・ジ・キャラット」好きのネオナチ娘のDちゃんが小さく心霊写真のように写っているのもちょっと不気味です。
基本的には日本のアニメや漫画、特撮が
アメリカにどのように輸出され、
アメリカ人の目にどのように映り、そして受け入れら、
アメリカ人のオタクが誕生したかということが書かれています。
アニメ以外にも
アメリカで史上最悪のテレビ番組の35位にランクインした「
ピンク・レディー・ショー」や
島田陽子が出ていた「
将軍 SHOGUN」や
深作欣二監督の「
宇宙からのメッセージ」についても紹介されているのが非常に興味深く感じられました。「
ピンク・レディー・ショー」は低視聴率のためわずか5回で打ち切りになったそうなのですが、
アメリカではこの番組のDVD-BOXが発売されたようです。ちょっと見てみたい気がします。
「
マクロス」は
アメリカでは「ロボテック」として放送され人気もあったそうです。「
マクロス」に声優として出演し主題歌や挿入歌を歌っていた
飯島真理はこのころ
アメリカに住んでいて、
アメリカのオタク向けのイベントに呼ばれてもなかなか出てくれなかったり、出ても「
マクロス」関係の曲を歌うことをかたくなに拒否していたそうです。日本にいる頃もこういった姿勢だったのですが、最近は「
マクロス」関連の仕事もやっているようです。余談ですが映画版の「
ガンダム」の主題歌「砂の十字架」を歌っていた
やしきたかじんは最近の
吉田豪のインタビューで封印したい汚点と語っていました。