吉田豪の「元アイドル2」を読んでみました。
タイトルのとおりこの本は吉田豪の元アイドルへのインタビュー集でございます。吉田豪の「あとがき」にもあるとおり、1ではかなりハードなインタビューが多かったのに対してこの2では呑気な人が多く、1に比べると比較的ハードな内容のインタビューはありません。
私が一番印象に残ったのは洞口依子ですね。洞口依子はアイドルと言う感じがあまりしないので、話の内容がアイドル、芸能といったことはあまり喋っていません。芸子に憧れていた話や子宮ガンやパニック症候群の話が非常に興味深く感じました。重い話なのに、サラリと語っていてるところがいいですね。「子宮会議」は読んでみたいと思いました。
期待していた角川春樹の娘Kei-Teeのインタビューは意外と面白くないですね。歌手活動で成功できなかったのは事務所の戦略の失敗とか非常に言い訳がましいことばかになってます。元夫で元バービーボーイズのいまみちしもたかとの事についてほとんど触れていないのもちょっと残念ですね。
この本に登場する元アイドルは忘れっぽい呑気な人も多いのですが、Kei-Teeをはじめとした「ちよっと勘違い」している元アイドルも何人かいます。伊藤さやか、森川美穂はアイドル路線で売ろうとする事務所やレコードと対立、反発した話を半ば自慢げ話してますが、酷い勘違いですね。彼女たちのその後の活動の行き詰まりを考える実力がそれほどなかったことは明らかなのですが、彼女たちにはその自覚がないようです。
セイントフォーの岩間沙織と濱田のり子のインタビューもいいですね。40億かけてデビューしたセイントフォーですが、その40億はどこへ行ったかという話や解散のときに岩間沙織は未払いのギャラを全額回収した話はいいですね。
松本伊代、大場久美子が所属していた事務所が潰れた話やKei-Teeの事務所が計画倒産した話など芸能界の生臭い話も興味深いですね。ボンド企画は本伊代、大場久美子で儲けた金を少女隊につぎ込んで倒産したと言われています。その辺の話はこの本では深くは触れてはいません。
元アイドル2