かまやつひろしの「あゝ、我が良き友よ」を聞いてみました。このアルバムは75年発表の作品で、吉田拓郎、加藤和彦や大瀧詠一、井上陽水、細野晴臣、南こうせつ、遠藤賢司、さらにタワー・オブ・パワーが参加していて、なかなかバラエティーに富んだ内容となっています。
私はこのアルバムをリアルタイムでは聞いていませんが、アルバムタイトルになっている吉田拓郎の「あゝ、我が良き友よ」は知っていました。しかし、このアルバムを聞くきっかけになったのは「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」が入っていたからです。90年代の半ばにこの曲がJ-WAVEでかかっているのを聞いてけっうショックを受けました。バックのタワー・オブ・パワーの演奏も素晴らしいのですが、ムッシュかまやつの歌詞が凄いですね。1~2コーラスの歌詞はおフランスについて適当に書き散らした歌詞のように聞こえますが3~4コーラスの歌詞はけっこう重く深みのあるものになっていて素敵です。
ムッシュかまやつ以外の人が複数の曲を書いていることがないので、アルバムとしては正直まとまりのない感じがしますが、そこがこのアルバムの魅力とも言えます。細野晴臣の「仁義なき戦い」はR&Bというかスライ&ファミリーストーンみたいなものを狙っているような気がします。ベースはおそらく細野さんが弾いているような気がします。
大瀧詠一の「お先にどうぞ」は同じ時期に沢田研二に書いた「あの娘に御用心」に雰囲気が似てますね。ノベルティータイプの曲ということもありますが、この手の曲は結構好きです。
加藤和彦の「サンフランシスコ」もいいですね。ちょっと加藤和彦ぽくない曲に私には思えました。吉田拓郎や南こうせつのせいで四畳半フォークぽい印象がありますが、「サンフランシスコ」や井上陽水の「ロンドン急行」といった曲も入っているので四畳半ではおさまりきらない内容になっています。
あゝ、我が良き友よ(紙ジャケット仕様)