ぶら~りネット探訪

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「機動警察パトレイバー2 the Movie」を見る

機動警察パトレイバー2 the Movie」を改めて見直してみました。私は押井守やパトレーバーに全く興味はなかったのですが、2001年9月11日にアメリカで同時多発テロが起こったときに評論家の宮崎哲弥が「パトレイバー2 」と同時多発テロが似ていると言っていたのがきっかけでこの作品を見ました。 実際のアメリカの同時多発テロではニューヨークの世界貿易センタービルにハイジャックされた旅客機が突っ込んだわけですが、「パトレイバー2 」は横浜ベイブリッジF-16から発射されたミサイルが撃ち込まれたことから物語が始まり、自衛隊と警察の対立、自衛隊の治安出動と展開していきます。 1993年の作品なのですが今見てもあまり古さは感じません。実際の9.11テロとその後のイラク戦争を考えるとスケールの部分では小さく感じられますが、柘植行人(元自衛官でクーデターの首謀者)と自衛隊の一部が空自の管制システムをハッキングして幻の爆撃を演出したり、着色ガス(無毒)をばら撒いたり、電波妨害を行って東京の通信網を大混乱に陥れたり、なかなか芸の細かいところがあります。コンピュータの画面のシーンなどは後の「攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL」の同じようなシーンの元になっている気もしないでもないですね。(ヘリコプターも結構重要な役割をするのところも似てるような気もする。) 狂言回し的な役の竹中直人演じる荒川(陸自の調査部)が非常に味のある役でとても面白く感じました。荒川と後藤隊長との間で交わされる「欺瞞に満ちた平和と真実としての戦争」は確かに面白いのですが、これはおそらく第一次イラク戦争のときの自衛隊国際貢献が云々というときにもよく聞かれた議論で今、改め聞くとちよっと古臭く感じました。 全体的にテンポいいのですが、荒川と後藤隊長の会話のシーンや陸自の治安出動戦車や装甲車が東京の市街地に配備されているシーンで人間の芝居がなくなったりします。(この辺も「攻殻機動隊」、「イノセンス」に繋がっているような気がする)怪獣映画や特撮映画での自衛隊よりも、「パトレイバー2 」の自衛隊の方がリアルに描かれていると思いました。一般人が街頭で警備のため立っている自衛隊員と無理矢理写真を撮ったり、幼稚園児の集団が装甲車から顔を出している自衛隊員に手を振ったりするシーンは笑えるのですがこんなシーンが現実にならないことを祈ります。 余談ですがDVDのジャットが都庁と90式戦車にいつのまにか変わっていますね。これだとなんの映画かよくわからないような気もします。内容的にはパトレーバーは申し訳程度にしか出ていないのですが、ちよっとやりすぎのような気もします。 機動警察パトレイバー2 the Movie
機動警察パトレイバー2 the Movie