ハナレグミの2013年のカバーアルバム『だれそかれそ』を聞いてみました。
キリンジの『エイリアンズ』のカバーを探していたらこのアルバムに辿り着きました。ハナレグミの名前はトリビュート・アルバムなどで何曲か聞いたことがありました。アルバムとしてまとまった形で聞くのは今回が初めてです。
ハナレグミは元SUPER BUTTER DOGの永積タカシの一人ユニットだそうですSUPER BUTTER DOGと言えばレキシの池田貴史が所属していたバンドですね。
『エイリアンズ』はアンビエント的なアレンジが魔法のように眠気を誘います。かなり思い切ったアレンジでありきたりなカバーよりはいいと思います。
オリジナル・ラヴの『接吻 Kiss』はアコースティック・ギターのカッティングが心地よく素敵です。このまま山下達郎の『あまく危険な香り』、カーティス・メイフィールドの『Tripping Out』もメドレーで歌って欲しいところです。
『ウイスキーが、お好きでしょ』はサントリー角瓶のCMソングとして使われていた曲で2011年の菅野美穂がCMに出演していたときに流れていたものだそうです。ジャジーなアレンジが印象的です。この声は確かに聞き覚えがあります。でも菅野美穂のCMが思い出せません。小雪のときは思い出せるのに。
『いっそセレナーデ』もサントリー角瓶のCMに使われていた曲です。リズムボックスと薄くワウのかかったようなオルガンの音色が印象的です。
『オリビアを聴きながら』はスカパラがバックをつとめていて、完全にスカのアレンジで原曲とは全く印象が違います。歌メロは確かに『オリビアを聴きながら』なので、なんだか「歌のだまし絵」みたいな感じです。
『いいじゃないの幸せならば』は1969年の佐良直美のレコード大賞受賞曲です。最小限の音数で永積タカシの歌に焦点を絞った潔いアレンジに仕上がっています。『いいじゃないの幸せならば』は夏木マリ、由紀さおり&ピンク・マルティーニなどがカバーしたものを聞いたことがあります。ハナレグミのカバーが一番湿度低く、冷たく感じました。
『ラブリー』はニューオリンズにでも行って現地のミュージシャンをバックに録音したような雰囲気があります。ゴツゴツした音の感じがまるでラブリーな感じではないのけとどとてもグルーヴィーな逸品。