ぶら~りネット探訪

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立川談志の「ぞろぞろ」を聞く

最近は落語の「ぞろぞろ」が小学校の国語の教科書に載っているそうです。果たして21世紀の小学生に「ぞろぞろ」の面白さが分かるの非常に疑問です。寿限無や平林のような言葉遊びの要素がほとんどない「ぞろぞろ」を子供が面白がって聞くとは私には想像できません。 立川談志の「ぞろぞろ」は大幅に噺の設定や噺自体を作り替えています。神社にお参りに行くのは荒物屋の親父ではなく、その娘で、神様が荒物屋に利益を与えるのは娘が信心深いというのもありますが、この神社の神様が女好きだというのが大きいような気がします。 もともとの「ぞろぞろ」は信仰心をもって、神社やお稲荷さんを日頃大事にしているとそのうちご利益があるという噺だと思うのですが、談志の「ぞろぞろ」は神信心なんて枕から全く信用していな様な感じで談志らしくていいですね。枕から神様の話が出てくるのですが、談志の噺に出てくる神様はなぜか「人間臭い」神様で、酒飲んで暴れたり、巫女さんと同棲してみたりします。神様と言うよりほとんど、その辺の酔っ払いと言う感じなのですが、噺の中では「ご利益」を与えてくれます。人間臭く、きまぐれな神様というの変なものですが落語なのでこれぐらい無茶苦茶な方が面白いですね。 かなり、談志なりのアレンジが加わった「ぞろぞろ」ですが、確かに元の噺よりも立体的で現代的な感じにはなっているのですが、元々の噺が「昔話」、「おとぎ話」的な部分が強いので今ひとつな気もします。枕の生臭坊主の批判の部分が面白いですね。坊主がやたらと助平で銀座で飲んでたり、いくらかまともだと参議院に出たり、骨のあるやつはキックボクシングの解説をやったりしてると言ってますが、最近は参議院や格闘技の解説に出てくる坊主はいませんねぇ。ちなみにこのCDは昭和44年7月9日 紀伊国屋ホールで録音されたものです。 立川談志 ひとり会~第二期~第十六集
立川談志 ひとり会~第二期~第十六集